「40頭規模」を貫く持続可能な酪農 足寄町/北野紘平さん・明起さん


北野紘平さん(44)と妻の明起さんが、足寄 町で放牧酪農を始めて15年目を迎えた。2人が重視するのは、過度な設備投資や購入飼料に頼らない「低投入経営」だ。外部依存を抑えたスタイルは、経営基盤を守る防衛策でもあ
北野紘平さん(44)と妻の明起さんが、足寄 町で放牧酪農を始めて15年目を迎えた。2人が重視するのは、過度な設備投資や購入飼料に頼らない「低投入経営」だ。外部依存を抑えたスタイルは、経営基盤を守る防衛策でもある。「農地などの資産を食いつぶしていないか、永続できる状態かを常に意識している」と紘平さん。持続可能な農業への強い思いをのぞかせる。
就農時に40㌶だった農地を70㌶まで広げた一方、頭数は大きく増やさず、現在はホルスタイン、ブラウンスイス、ジャージーの3種をそれぞれ10頭ほど搾乳する。「町内での研修先が40頭規模で健全な経営だった。家族だけで無理なく回すには、この規模がベスト」と絋平さんは言い切る。
大阪府の出身。帯広畜産大学を卒業後、デンマークで1年間酪農を学んだ。帰国後、岡山県で酪農ヘルパーをしていた際、明起さんと出会い結婚。その後、中国四国酪農大学校の講師として経験を深めたが、「自分の牧場を持ちたい」との思いから独立を決意した。
「傾斜地での放牧が盛んで、新規就農の受け入れ体制や仲間も整っている」と足寄町を選択。研修を経て2012年に念願の就農を果たした。自己資金300万円に対し、牧場リース事業などを活用して投資額を5千万円に抑え、堅実な一歩を踏み出した。
4年前には、チーズ工房を併設したレンガ造りの平屋を新築。すべての部屋から放牧地が一望できる。「就農10年で家を建てる」という2人の目標に向け、経営を軌道に乗せてきた証しだ。
紘平さんは現在、足寄町酪農ヘルパー組合の代表を務める。「これからは就農をめざす若い世代への手助けなど、社会貢献にも力を入れたい」と未来を見据えている。








