大分県農業会議(木村房雄会長)は、県と合同で、地域農業の将来像を描く「地域計画」の実効性を高めようと住民参加型の話し合い技法や合意形成手法を学ぶ研修会を開催。今年は7~9月に全3回シリーズで開いており、市町農政担当課や農業委員会の職員、県普及員ら約50人が参加。これまでに2回を終えた。
地域計画は2024年度末までに県内各地473地区で策定されたが、策定期間が短く地元での協議が十分にできなかったことなどから、現況にほぼ近い内容にとどまる計画が目立つ。
地域農業を将来へ継続させるには、策定済み計画を練り直す「ブラッシュアップ」が欠かせず、農地の利用意向の丁寧な把握や幅広い関係者を交えた協議の場づくりなど、進め方自体の見直しが課題となっている。
研修では地方考夢員研究所の所長で全国農業会議所専門相談員の澤畑佳夫氏を講師に招いた。第1回は「ファシリテーター」の役割を学び、付箋を使ったグループ協議を体験。
第2回は「地域計画の考え方」という原点に立ち返りながら、同計画を進める上での課題をグループでアイデアとして整理し、発表・投票まで行う模擬座談会を実施した。
第3回では、地域の話し合いをより具体的にイメージできる形で、ファシリテーションスキルを活用するための実践的な技術を身に付ける予定だ。
受講した職員からは「お互いの話を聴き合うことが大事だと気づいた」「事前準備で話し合いが大きく変わると知った」などの声が上がった一方、「地区数が多いところは進めるのが大変」との声も出た。
澤畑氏は「地域計画が大事なことは皆分かっているが、どう進めればよいか分からないと感じている。何のために計画を作り、そこへたどり着くまでに何をするのか道筋が見えれば、格段に進めやすくなる」と話す。
地域計画は農業者や住民が主体となって将来像を描くものだが、それを支える行政の役割は大きい。職員がファシリテーション技術を身に付ければ、地域での協議を円滑に進め、合意形成を後押しできるようになり、計画の実効性が一段と高まることが期待されている。
あわせて、地域に根差し地域の人とのつながりも深い農業委員や農地利用最適化推進委員の協力も欠かせず、県農業会議は農業委員会と連携し、委員向けの研修機会の創出にも力を入れていく考えだ。
県は本年度から各市町にモデル地区を設け、ブラッシュアップの進め方を県内全域で横展開する取り組みも始めている。研修と現場実践を両輪で進めることで、「地域計画の実現」を着実に前進させる構えだ。

全国農業会議所・全国農業新聞は10日、令和8年熊本地震による被害に対して、義援金募集活動に取り組むことを決めました。
多数の死傷者が出るとともに家屋、農地・農業用施設にも多大な被害が発生し、多くの方々が避難生活を余儀なくされています。農業委員会組織として被災農業者等の今後の経営と生活の回復を支援します。
義援金の募集方法は次のとおり。
▽実施期間=8月17日(月)~10月30日(金)
▽対象者=農業委員会組織関係者や同組織が事務局を担う農業経営者組織など
▽1口千円にて下記指定口座にご入金ください(8月28日号でお知らせします)
▽問い合わせ先=全国農業会議所 農政部(☎03・6910・1122)まで
農水省は7日、2025年度のカロリー(熱量)ベースの食料自給率が18、20年度と並ぶ過去最低水準の37%になったと公表した。国産供給熱量の減少、とりわけ米の消費量の減少が影響し、前年度から1㌽下落した。
生産額ベースの食料自給率は米・畜産
○「雇用就農資金」とは?紹介動画はこちら。
農業経営の発展には、将来を担う人材の確保と育成が欠かせません。一方で、「新たに従業員を雇用したいが、育成にかかる費用や時間が心配」という経営体も少なくありません。
「雇用就農資金」は、そのような農業経営体を支援するために実施されている事業です。新たに就農する人を正社員として雇用し、農業に関するOJT研修を実施する農業経営体に対し、月額5万円の助成金を4年間交付します。
雇用就農資金の最大の特長は「助成金」なので、返済は不要です。助成金の使い道についても制限がありません。従業員の給与、設備投資、労働環境の整備のための投資などに使ってもOKです。申し込みのチャンスは年に3回。
人材育成への投資を後押しし、持続可能な農業経営の実現を目的とした制度です。
○雇用就農資金(雇用就農者育成・独立支援タイプ)の概要
雇用就農資金には複数のタイプがありますが、その一つである**「雇用就農者育成・独立支援タイプ」**では、新たに就農した従業員への研修を実施する農業経営体を対象に支援を行います。
主な内容は次のとおりです。
- 支援対象:新たに就農する人を正社員として雇用し、研修を実施する農業経営体
- 支援額:対象者1人当たり月額5万円
- 支援期間:4年間
- 支援総額:240万円
※支援を受けるためには募集要領に定める要件を満たす必要があります。
○雇用就農資金を活用するメリット
1.人材育成を計画的に進められる
雇用した従業員に対し、農業技術や経営に関する知識・技能を体系的に習得してもらうことで、将来の中核人材の育成につながります。
2.経営の発展につながる
人材を確保することで作業体制を強化でき、栽培面積の拡大や新たな品目への挑戦、スマート農業技術の導入など、経営の発展を目指しやすくなります。
3.返還を前提としない助成金
本事業は募集要領に基づく要件を満たした場合に交付される助成金であり、融資とは異なります。適正な事業実施を行うことで、人材育成に必要な経費の負担軽減が期待できます。
○支援対象となる主な要件
申請には、農業経営体と雇用就農者の双方に一定の要件があります。
【申し込む側に求められる条件 雇用主側】
・対象となる従業員とフルタイムで雇用契約を結ぶ
・期間の定めがない正社員であること(独立志望の場合は不問)
・1週間の所定労働時間が年間を通じて原則週平均35時間以上であること
・雇用保険および労災保険に加入させること
・法人の場合は厚生年金保険および健康保険にも加入させること 等
【雇われる側に求められる条件 従業員側】
・採用時点で50歳未満であること
・応募時に、就業期間が4か月以上12カ月未満であること
・農業経験が5年以内であること
・作物の栽培や家畜の飼養など、農作業に従事していること 等
などが求められます。
このほかにも、応募回ごとに募集要領で定める条件がありますので、申請前に必ず最新の募集要領をご確認ください。
募集は年3回実施
雇用就農資金は、年間3回の募集を行っています。
応募期間や対象となる採用日などは募集回ごとに異なりますので、募集開始後は早めの準備をおすすめします。
募集回 | 募集期間※ | 支援対象となる新規雇用就農者の 採用日(勤務開始日) | 支援期間 | ||||
第1回 | 2026年3月4日 ~ 4月 7日(終了) | 2025年 6月1日 | ~ | 2026年 2月1日 | 2026年 6月1日 | ~ | 2030年5月31日 |
第2回 | 2026年6月18日 ~ 7月22日(終了) | 2025年10月1日 | ~ | 2026年 6月1日 | 2026年10月1日 | ~ | 2030年9月30日 |
第3回 | 2026年10月22日 ~ 11月25日 | 2026年 2月1日 | ~ | 2026年10月1日 | 2027年 2月1日 | ~ | 2031年1月31日 |
なお、募集期間は応募状況により変更する場合があります。
申請方法
申請は、オンラインによる申請のほか、各都道府県の農業会議等でも相談を受け付けています。
制度の対象となるか不明な場合や申請方法について確認したい場合は、お近くの都道府県窓口へお問い合わせください。
各都道府県窓口のお問い合わせ先はこちら。
詳細・募集要領はこちら
最新の募集要領、応募期間、対象要件、申請方法などは、「農業をはじめる.JP」の雇用就農資金ページでご確認ください。
人材の確保・育成は、将来の農業経営を支える重要な投資です。
全国農業会議所では、雇用就農資金を通じて、農業経営体の人材育成と地域農業の発展を支援しています。制度の活用をぜひご検討ください。
経営政策の真ん中に据えられているのは地域計画で「そのブラッシュアップに最大限努めている」(農水省筋)。課題はブラッシュアップをどう進めていくか。地域計画ができても「今は絵を描いただけに過ぎない。ゴールである農地の集約に向けてどう進むのか。
高市早苗首相は農業について「5年間の構造転換集中対策期間に別枠予算を確保する」とした(2月20日特別国会施政方針演説)。しかし骨太の方針策定に向けて議論し「予算の作り方を根本から改める」との考えも示した。具体的には補正予算を前提とする予算
現行の基本計画を策定する中で水田政策の見直しが明らかにされてからちょうど2年。食糧法改正案は4月3日閣議決定された。
高市早苗首相は〝全ての田畑をフル活用する〟と述べた上で、米については〝需要拡大・輸出拡大を図り、供給力を強化する〟とした
ブラジル、アルゼンチンなどで構成するメルコスール(南アメリカ南部共同市場)加盟国首脳は6月末までに日本との経済連携協定(EPA)交渉を開始することに合意した。
メルコスールとの協定交渉は突然飛び出してきた感がするが、本格化は昨年3月、ブラ
1月~6月期の農林水産物・食品の輸出額は8977億円であった。昨年同期比で880億円、10.9%上回ったものの、このペースで行けば「通年目標の2兆円に届くのは難しい」(農水省筋)とするのが大方の見方である。
昨年までに12年連続で輸出額の
優良品種に係る育成者権の保護強化と登録品種の海外流出防止を目的とする種苗法改正案の審議が特別国会で続けられた。並行して農水省は『適格な育成者権の管理を行う機関』認定への手続きを進め、法案成立を待つばかりになっていた。
青果物流通大手の㈱フ
⑴戦時中、農業団体は、国策遂行のための機関だった。そこで農業団体を民主的な姿に再編制することも戦後農政の課題だった。本稿では、農協などの農業団体の変遷についてまず述べたい。
⑵戦前には「農会」と「産業組合」が主要な農業団体だった。双方とも
地域おこし協力隊制度について考えるとき、まず確認しておきたいのは、私たちがすでに人口減少社会のただ中にいるという事実です。地方において、人口減少は喫緊の課題であることは事実です。これまで地域の中で当たり前に担われてきたことが、少しずつ負担











