病害虫被害を減らす防除DX(デジタルトランスフォーメーション)サービスを提供する㈱ミライ菜園(愛知県名古屋市、畠山友史代表取締役)は、AIを活用し病害虫発生を予測する防除DXアプリ「TENRYO(テンリョウ)」を開発した。
「AIにより正確な発生予測を農家に提供できれば、最適なタイミングで必要最小限の農薬だけを使用できる」がコンセプト。野菜や果樹、水稲病害虫の予防的防除を支援し、季節外れの高温や長雨など、イレギュラーな条件下でも高い精度を発揮する。
TENRYOはスマートフォンやタブレットで使え、管理画面はパソコンで利用できる。①毎日、病害虫発生を予測②発生マップによる可視化と記録・共有③防除履歴に基づく適用農薬の推奨表示――などが特徴だ。
病害虫からの被害を防ぐには、適切なタイミングでの農薬散布が効果的だ。しかし、近年は気候変動の影響が深刻で発生予測が難しく、これまでの勘と経験だけでは通用しにくくなっている。
TENRYOは過去20年分の気象データとアプリ利用者から集まる発生履歴を照らし合わせ、病害虫の発生を6日先まで予測する。キャベツやブロッコリー、タマネギ、トマトなどのほか果樹にも対応する。
また、イネカメムシの発生危険度も予測。温度や降水量、日照時間などの気象データと過去の発生履歴を調べ、果樹カメムシの予測モデルで培ったAI技術を応用した。
愛知県の実証試験でのイネカメムシ予測では、AIのアルゴリズムが7月上旬にかけて発生リスクの急上昇を検知したため即日、アプリの利用者に警戒や防除を促すプッシュ通知を発信。同月、愛知県農業総合試験場環境基盤研究部病害虫防除室の発生予察情報(注意報)が発出され、イネカメムシの発生数が7月上旬としては過去10年で2番目に多く、通知のタイミングと一致し、整合性が確認された。
個人農家が利用できる「TENRYO(個人農家版)」を7月にリリース。使用量は月990円(税込み)でWebからダウンロードできる。圃場の病害虫発生状況をアプリで月に5回報告すれば無料になる。



















