ブドウ栽培支援ロボットを開発 山梨大ら“摘粒専門”実用化なら世界初



ブドウの摘粒。熟練の技術が必要な重要な作業だ。
国立大学法人山梨大学(山梨県甲府市)を中心とする「シャインマスカット高効率革新コンソーシアム」は、2024年からAIを活用したブドウ栽培支援ロボットの開発を行っている。
摘粒を含めた果房管理
ブドウの摘粒。熟練の技術が必要な重要な作業だ。
国立大学法人山梨大学(山梨県甲府市)を中心とする「シャインマスカット高効率革新コンソーシアム」は、2024年からAIを活用したブドウ栽培支援ロボットの開発を行っている。
摘粒を含めた果房管理作業は、ブドウの価値を決める。しかも短期間に集中して作業する必要がある上に、単純な作業でもなく、労働力の確保など生産拡大の妨げとなっている。そこで熟練の農業者の技術をAIを活用して自動化し、規模拡大を後押しすることを狙って開発がスタートした。
ロボットの仕組みは、まず摘粒したい房をタブレットでシステムに登録、もしくは、ロボットを自走させ、システムに自動登録する。その後、自動運転でロボットが房まで移動。搭載されたカメラで房をスキャンし、AIが成長を予測・解析して3D画像を作成、摘粒する粒を選定する。最後に、アームの先端にあるセンサー付きのグリッパーで的確に摘粒する。
現在の1房の作業時間は、AI解析から摘粒までに3分程度。熟練の農業者は1房1分程度で行うため、そこまでは至らないが、ロボットの作業精度は熟練の農業者並みだ。
その他の特徴は、最大傾斜30度まで走行でき、夜も自動運転が可能なほか、動く際に「がんばります」、摘粒後は「成功しました」など話す機能も搭載した。
栽培技術は山梨県果樹試験場が協力。ロボットが作業しやすい栽培方法の検討も進む。ロボットが摘粒や収穫をしやすいように花穂伸長処理を行い、枝の上部支梗を利用した栽培技術の採用や、雨よけ設備・遮光ビニールを活用した無袋・無カサ栽培体系の確立、ドローンによる遮光剤散布による日照制御などだ。
今後の課題はロボット全体の防水・防塵化とアームの付け替えの簡素化、摘粒時間の短縮などという。
ブドウの摘粒に特化したロボットは実用化すれば世界初。ロボットが作業できるところは任せ、できないところを人が行う協業体制の実現が目標だ。本年度は研究の最終年度で、3年間の実証実験を経て30年の実用化をめざす。








