国内外を問わず、本来分布しない地域から侵入した生物は、「外来種」と呼ばれ、これらはもともといた在来種や環境に大小さまざまな影響を及ぼす。在来種を捕食したり、生息・生育環境や食物を奪い合う「競合」や、近縁の在来種と交雑し、自然下では生じ得ない雑種ができたりする「遺伝的かく乱」が起こったり、強い毒などによる人体への影響や、農業や漁業に対し被害を与えたりするものもいる。外来種は、これまで繊細なバランスのもとに成り立ってきた生態系へ影響を与え、生態系以外にも人体や農林水産業まで広く影響を及ぼす。ただし、すべての外来種が悪い影響を及ぼすわけではなく、侵入した環境に大きな影響を与えずに順応する生物もいる。
外来種の中でも「特定外来生物」は、外来生物法において海外由来の外来種である「外来生物」であり、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、または及ぼすおそれがあるものの中から指定される。2026年5月末時点で、アライグマやヒアリなど、162種類が特定外来生物に指定されている。指定された生物は、①飼育、栽培保管および運搬が原則禁止②輸入の原則禁止③野外へ放つ、植えるおよびまくことが原則禁止④許可を受けて飼養等(飼育、栽培、保管および運搬のこと)をする場合、特定外来生物ごとにあらかじめ定められた特定飼養等施設内のみでしか飼養等ができない――といった厳しい規制がかかる。例えば、特定外来生物を野外で捕まえた場合、生きたまま持って帰ることは運搬に該当し禁止されている。ただし、その場ですぐに放すことは規制の対象とはならない。
特定外来生物は、その影響の大きさから、防除の取り組みや、より効果的、効率的な防除手法の研究がされている種類もいる。外来種被害を予防するためには、入れない・捨てない・拡げないの外来種予防3原則を心にとめ、私たち一人一人にも適切な対応が求められる。

野生鳥獣被害を減らすための具体策として、
①適正な個体群の管理(箱わな、囲いわなによる鳥獣の捕獲・駆除、センサーカメラ、ドローン、AIを活用した鳥獣追跡システムによる出没情報の見える化)
②鳥獣の侵入防止(電気柵などの設置)
③生息環境の管理(
○被害減少は放棄地解消が必須
政府は鳥獣被害防止総合対策交付金(農水省・2008年制定)、指定管理鳥獣対策事業交付金(環境省・15年制定)など、時宜に応じて改正しながら各地の鳥獣捕獲や侵入防止対策を支援してきた。また、都道府県でも特定鳥獣
〇駆除するだけでは根本解決にならず
野生鳥獣が活発に活動する季節になった。人との共生について元鹿児島大教授の宮部芳照博士に解説してもらう。(全3回)
近年、野生鳥獣による被害が拡大している。特に、昨夏からクマの出没が頻繁に報道されているが、ク



















