アスパラガス枠板式高畝栽培(農研機構など)


農研機構を代表機関とする研究グループは、香川県で普及している施設アスパラガスの「枠板式高畝栽培」が気象や品種の異なる他地域でも使える技術であることを実証した。生育障害を回避し収穫作業が軽労化して収益も上がることから、栽培システムを全国に普
農研機構を代表機関とする研究グループは、香川県で普及している施設アスパラガスの「枠板式高畝栽培」が気象や品種の異なる他地域でも使える技術であることを実証した。生育障害を回避し収穫作業が軽労化して収益も上がることから、栽培システムを全国に普及していく。
香川県農業試験場は連作障害を回避するため、改植時に畝を掘り返して植え替えるのではなく、既存の畝の上に新しい土を盛り古い株を土の中で枯らしながら新しい苗を育てる方法を行った。品種「さぬきのめざめ」を使い育てていくなかで、高くなった畝を崩れにくくするため畝の側面を土留めの板で固定したのが枠板(畦畔板)式高畝栽培。栽培試験を北海道、長野県、広島県、長崎県などの各試験場で行ったところ、気象や品種の異なる産地でも有効性を確認した。
長野県では、ハウス1棟2畝式に植栽密度を下げて取り組んだ。通常の平畝で同1棟3畝式で定植した栽培と、同等の収量が得られた。品種「ゼンユウガリバー」で、慣行栽培に準じた管理をすれば収益を損なわず、10㌃当たり3㌧の収量が可能なことを実証した。
また、間口5・4㍍のハウスなら両端の畝の間の中央通路幅を2㍍確保することができ、収穫時の作業スペースが広がる。防除にも歩行式スピードスプレイヤーの導入が容易になり、省力化が進んだ。畝の高さが40~60㌢に上がったことで、収穫物(若茎)をしゃがんで収穫していたものが、作業台車に座って背を伸ばしての作業となり、作業者の負担が軽減された。
収穫ロボ開発も本格化
高畝栽培に対応した収穫作業を自動化するロボットが開発され、人とロボットの協働で安定生産に向けた取り組みが進んでいる。
メンバーのベンチャー企業・inaho㈱(神奈川県鎌倉市)は、学習させたAIによる画像認識と茎の長さを測るための距離画像センサーを組み合わせて、残すべき親茎(養生茎)と若茎を識別、選択収穫する平畝用自動収穫ロボットを開発した。出荷基準を満たす若茎を認識しアームを伸ばして根元をつかみ、先端のカッターで切り取ってロボットの前方に設置したカゴに入れていく。収穫に要する時間は1本約12秒、成功率は最大75%という。
同社は、畝の高さ60㌢に適応した電動・自走式の収穫ロボットも実用化へ向け改良を進めている。








