養蚕農家5代目 「伝統絶やさぬ」 秩父市・久米悠平さん
2026年10月16日
秩父市で唯一、養蚕に取り組む影森養蚕所の久米悠平さん(37)。明治時代から続く養蚕農家の5代目として、年間約1㌧の繭を生産している。
久米さんは高校生の頃から養蚕には興味があったと話す。在籍していた農業高校の授業で、数千年の伝統と日本の
秩父市で唯一、養蚕に取り組む影森養蚕所の久米悠平さん(37)。明治時代から続く養蚕農家の5代目として、年間約1㌧の繭を生産している。
久米さんは高校生の頃から養蚕には興味があったと話す。在籍していた農業高校の授業で、数千年の伝統と日本の近代化をけん引してきた養蚕の歴史を学び、同時に養蚕農家が減少している状況を知った。
東京農業大学に進学後、古くから日本に根ざしている養蚕を絶やしたくないという思いが強くなり、養蚕を継ぐことを決意した。大学では農業経営について学び、卒業後は父の下で養蚕の技術を磨いた。現在は年間7回の飼育で50万頭の蚕を飼育している。久米さんは「国産生糸の需要に応えるため、繭の収量を増やしたい」と話す。
昨年は蚕の餌となる桑を確保するため、市農業委員会から農地10㌃のあっせんを受け、規模拡大をすることができた。久米さんは「桑園として耕作することで、耕作放棄地の発生防止にも貢献できれば」と話す。
秩父市に養蚕を残すため、視察の受け入れも積極的に行う久米さん。作年は481人が影森養蚕所を視察に訪れた。養蚕所の道具や設備を用いた講演や、蚕の餌やりから繭の収穫までを実際に体験できる。
今後について久米さんは「多くの人が養蚕に興味を持ってもらえるような取り組みをして、養蚕に挑戦したいという次の世代にバトンタッチできる土壌を作りたい。養蚕はまだまだ可能性のある仕事だと考えています」と力強く語った。









