特産農産物をジンの香りにのせて 幕別町・十勝平野蒸留所
2026年07月03日



No items found.
役場職員として23年間勤務し、そのうち最後の8年間を「十勝ワイン」で知られる池田町ブドウ・ブドウ酒研究所で過ごした宮澤嘉裕さん(51)。若いころからの起業への思いを胸に2021年に役場を退職した後、起業塾「十勝イ
役場職員として23年間勤務し、そのうち最後の8年間を「十勝ワイン」で知られる池田町ブドウ・ブドウ酒研究所で過ごした宮澤嘉裕さん(51)。若いころからの起業への思いを胸に2021年に役場を退職した後、起業塾「十勝イノベーションプログラム」で2年間、ビジネスプランを練り上げた。
宮澤さんは「これまでに十勝での製造例がない、地域の特産物を使った酒」を模索。さまざまな農産物を香り付けに使うジンの特性に着目し、23年、幕別町で㈱十勝平野蒸留所を立ち上げた。
「材料の組み合わせで変わる香りを楽しめるのがジンの魅力」と宮澤さん。主力商品「明時(AKATOKI)ORIGINオリジン」には、27種類ものボタニカル(香り付けの植物)が使われている。地元十勝産の小豆やマッシュルーム、パクチーといった食材だ。小豆は焙煎することでカカオのような風味を醸し出し、マッシュルームは深いうまみを底上げする。パクチーは香りの厚みを生み出すという。
「一度に大量の農産物を消費するわけではないジンだからこそ、一滴一滴に十勝の恵みを凝縮し、その魅力を鮮やかに輝かせたい」と話す。現在は帯広市産のラズベリーやカシスなどを使った数量限定のジン5種類を展開。地元の道の駅や酒販店に宮澤さん自らが足を運び、販路を広げている。
今後は生産量を増やし、酒造本免許への切り替えをめざす。地元産バレイショを使った蒸留酒「アクアビット」など、新たな品の開発へ意欲を燃やしている。








