「農業をポートフォリオで読み解く」 士幌町・清井宏樹さん


「負けない経営、買い叩(たた)かれない農業をめざしている」。そう話すのは、就農から4年目を迎える士幌町の清井(せいい)宏樹さん(36)だ。伯父から農地8.2㌶を引き継いで、測量士から転身。14歳のときから培ってきた株式投資の経験を土台に、独
「負けない経営、買い叩(たた)かれない農業をめざしている」。そう話すのは、就農から4年目を迎える士幌町の清井(せいい)宏樹さん(36)だ。伯父から農地8.2㌶を引き継いで、測量士から転身。14歳のときから培ってきた株式投資の経験を土台に、独自の経営スタイルを築いている。
その一つが、作物を短期・中期・長期の時間軸で分けた「ポートフォリオ管理によるリスク分散」だ。「高収益作物1本に絞ると、失敗した際のリスクが大きすぎる」と分析。栽培期間が短いホウレンソウなどの葉物野菜、数カ月で育つナスやキュウリ、収益の柱となる加工用トマトや小豆を組み合わせ、減収分を残りの作物で挽回する仕組みだ。
また、価格と売り先を事前に確定させることを重視し、直接契約を中心とした販路を広げてきた。
トマトは大手加工業者との契約栽培とし、収益の見込めるトウガラシは関西に出荷するが、いずれも複数の取引先を確保している。就農前からアルバイトをしている葬儀社には「農業を始める予定」とさりげなくPR。葬儀社側からの依頼を引きだすかたちで、トルコギキョウの直接取引に結び付けたという。
「買い叩かれないためには、生産者が技術を磨いて自身の価値を示し、『辞められたら困る』と相手に思わせることが重要」と清井さんは力を込める。
道内各地の市場への出荷などで現場を離れることが多い。「自分が不在でも仕事が回る仕組みが必要」という思いから、ボーナスを支給することでパート従業員の労働意欲向上をはかっている。








