【中山間の農地維持と担い手確保①】津奈木町・お米の学びなおし講習会



“地域ぐるみの活動”で実績
中山間地域における農地維持と労働力確保には、なにより地域ぐるみの取り組みが重要だ。県内の中山間地域では、さまざまな具体策が模索される中、今回、農業の担い手確保に向けた二つの取り組みを紹介する。
田植えから籾摺りまで
“地域ぐるみの活動”で実績
中山間地域における農地維持と労働力確保には、なにより地域ぐるみの取り組みが重要だ。県内の中山間地域では、さまざまな具体策が模索される中、今回、農業の担い手確保に向けた二つの取り組みを紹介する。
田植えから籾摺りまで一連の工程指導
作業イメージ持てるようわかりやすく
津奈木町では兼業農家が多く、実際の農作業は70代以上の高齢世代に依存する構造が強まっている。また、耕作放棄地の増加や農業法人などへの作業委託が増えている中、町と地元の農業法人が連携し、「お米の学びなおし講習会」を企画。2025年5月に第1回の講習会を開いた。
25年は全6回に、延べ136人が参加。受講者は兼業農家で将来的に農業を継承する後継者に加え、果樹農家や新しく農業を始めたい人などさまざま。講習会では、田植えから収穫、籾摺りまでの一連の工程を、座学や実習で学んだ。加えて、水管理や草刈りなど地域維持に不可欠な作業も伝えている。受講者の口コミや有線放送での呼びかけが奏功し、回を追うごとに受講人数は増加した。
「作業のイメージが持てるようにわかりやすい説明に努めている」と話す、講師を務める㈱アグリ津奈木・代表取締役の坂口信行さん(55)。「後継者には自分で米を作り、我が家の農地を守っていってほしい」と力を込める。
JA職員や農機具メーカーなどの参加もあり、情報共有の場としての機能も強まった。県外の行政からも視察があるなど、関心も高まっている。
人口減少や地域のつながりの希薄化により、草刈りや水路管理など共同作業の負担は増している。町担当者は「どんな形でも農地を守りたい」と、講習会を契機に農業参入を促す考えだ。今年は水俣・芦北地域へも拡大し、波及効果が広がっている。農地保全とコミュニティー再生を両立する取り組みとして注目される。








