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農業参入し、遊休農地で神棚に使うススキ栽培 伊勢市・宮忠

2026年07月03日
     
川西専務と完成した「伊勢の神殿」神棚。ススキはかやぶき屋根の部分に使用されている
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 伊勢市岡本で神棚・神具の製造販売を手掛ける㈱宮忠(川西洋介代表取締役)は2025年3月、県の指定伝統工芸品「伊勢の神殿」の神棚製造に必要なススキを栽培するため、度会郡(わたらいぐん)南伊勢町大江地内の遊休農地約27㌃を借り受け、農業に参入

 伊勢市岡本で神棚・神具の製造販売を手掛ける㈱宮忠(川西洋介代表取締役)は2025年3月、県の指定伝統工芸品「伊勢の神殿」の神棚製造に必要なススキを栽培するため、度会郡(わたらいぐん)南伊勢町大江地内の遊休農地約27㌃を借り受け、農業に参入した。

 参入のきっかけとなったのは、(公財)三重県農林水産支援センター主催の「みえ農業ビジネスプランコンテスト2024」だった。

 ススキの自生地減少などで年々原料確保に苦慮していたことから、遊休農地を活用してススキの安定確保と自社育成を行うプランで応募したところ、遊休農地解消と伝統工芸の伝承、地域経済の活性化に寄与する点が高い評価を受け、農地中間管理事業を活用して遊休農地を借りることができた。

 地元農業委員の協力を得ながら除草・耕起・マルチ張り込み作業を行い遊休農地を再生し、約500株のススキを植え付けた。

 これまでススキ栽培の経験は無く、事例も少ないことから、県農業研究所などの助言を得ながら肥培管理に取り組んでいる。試行錯誤を重ねた結果、ススキは酸性土壌を好むため、施肥は行わず栽培する方が良いことが分かった。雑草が茂ると生育が悪くなるため、こまめな除草作業は必要という。現在のところ順調に生育しており、27年2月には初収穫を迎える予定だ。

 材料として使うのは葉と穂の部分のみ。使わない茎の部分は、敷き(わら)として近隣農家へ提供するとともに、収穫後の選別作業を地域へ依頼していくことを予定している。

 川西英二専務は、「新芽はシカの食害を受けるため獣害対策は必要だが、今後は面積を拡大し、安定した原料確保と遊休農地の発生防止・解消に努めたい」と話している。

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