全農地守る新組織を設立 防府市・まるっと佐波川
2026年10月02日
防府市右田地区で今年8月、県内初となる「地域まるっと中間管理方式」による営農をめざす(一社)まるっと佐波川(石田卓成代表理事)が設立され、地域ぐるみで農地を守り農業を持続可能にする新たな仕組みが動き出した。
背景には農業経営への強い危機感
防府市右田地区で今年8月、県内初となる「地域まるっと中間管理方式」による営農をめざす(一社)まるっと佐波川(石田卓成代表理事)が設立され、地域ぐるみで農地を守り農業を持続可能にする新たな仕組みが動き出した。
背景には農業経営への強い危機感がある。平均30㌃前後の農家では、機械や肥料などの経費を考えると黒字化は容易ではない。同市農業委員の三戸靖博さん(79)は、農地パトロールを通じて圃場整備の必要性を痛感し、「自分事として何とかしなければと考えるようになった」と語る。
転機となったのは、2025年に同方式の提唱者である可知祐一郎氏の講演会に参加したことだ。「目からうろこだった。これしかない」と感じ、石田代表理事をはじめ仲間たちと地域での取り組みを本格化させた。
農家との合意形成では、相手の話をすべて聞くことを心掛け、一人一人に合わせて説明を重ねた。その結果、地域には次第に一体感が生まれてきたという。
今後は、同法人が農地を借り受け、農地の所有権は守りながら営農組織と連携して効率的な農業を進める。機械のシェアリングやスマート農業を取り入れ、水稲だけでなく甘藷やタマネギなど多角化栽培に挑戦し、生産物の加工・販売など6次産業化も視野に入れる。
「右田地区でできたのだから、自分たちもできるというモデルにしたい」と三戸さんは意欲を見せる。
(防府市農業委員会)









