放牧と牧羊犬の独自スタイルで極限の羊肉を追求 占冠村・トマムシープファーム

2026年08月07日
     
有光良次さんと志穂さん夫妻
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 占冠村(しむかっぷむら)で独自の哲学を持って肉用羊経営に取り組む新規就農者がいる。「トマムシープファーム」を営む有光良次さん(50)と志穂さん(40)夫妻だ。


 愛媛県出身の良次さんと深川市(ふかがわし)出身の志穂さんは、ともに道内の観光牧

 占冠村(しむかっぷむら)で独自の哲学を持って肉用羊経営に取り組む新規就農者がいる。「トマムシープファーム」を営む有光良次さん(50)と志穂さん(40)夫妻だ。


 愛媛県出身の良次さんと深川市(ふかがわし)出身の志穂さんは、ともに道内の観光牧場で羊の飼育や牧羊犬のトレーニング経験を積んだ「羊のスペシャリスト」だ。「自らの手で(かじ)を取り、羊たちと向き合う牧場を営みたい」と独立を決意。就農した知人との縁や「広い場所で犬を自由に走らせたい」との思いから、占冠村を選んだ。


 3年間の地域おこし協力隊活動と並行して羊を飼い始め、2020年に繁殖メス20頭で就農を果たした。現在は80頭に増やし、年間100頭を出荷する。


 2人がめざすのは規模を追わない丁寧な飼育だ。「一頭一頭に手をかけ、クオリティーの極限を追求している」と良次さん。濃厚飼料を抑えてじっくり育てた生後1年以上の「ホゲット」や「マトン」は、道内外の飲食店から「ラムとは違う。羊の味がする」と評価を得ているという。


 13㌶での放牧を主としており、積雪期の粗飼料購入費を抑えるとともに、農機具の保有を最小限にするため採草作業は近隣農家に委託。「40歳を超えてからの就農だったので、初期投資を抑えざるを得なかった」と良次さんは振り返る。志穂さんは「この頭数規模であっても経済は回せているし、自由な時間も確保できる。羊を始めたい人に夫婦二人での豊かな暮らしを示したい」と笑みを浮かべる。


 営農に欠かせない相棒が、牧羊犬の「ジプシー」(メス、5歳)だ。イギリスで訓練技術を学んだ良次さんは、決められたコースで羊を誘導する犬の技術を競う「シープドッグトライアル」大会の運営にも尽力する。「牧羊犬は重要なパートナー。その魅力を伝えることも私たちの役割」と力を込める。

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