【工夫とアイデアで食品をフル活用!①】中野市・神農素


中野市の㈲神農素は、食品製造副産物や売れ残り食品などを原料にした酵母発酵飼料でブランド豚を肥育し、堆肥まで循環させることで、食品ロス削減に取り組む農業を展開する。
建設業から参入したきっかけは、「2000年の京都議定書発効を機に、温室効果
中野市の㈲神農素は、食品製造副産物や売れ残り食品などを原料にした酵母発酵飼料でブランド豚を肥育し、堆肥まで循環させることで、食品ロス削減に取り組む農業を展開する。
建設業から参入したきっかけは、「2000年の京都議定書発効を機に、温室効果ガス削減や資源の有効活用への関心が高まり、環境保全型農業の必要性を強く感じたこと」と代表取締役の丸山隆英さん(60)は話す。また取締役で妻の真里子さんは「実家が独自酵母を用いた肉牛生産を行う畜産農家であったことも動機の一つ」と話す。
同社は、食品製造・加工会社からそば粉、高野豆腐、春雨、菓子くずなどの規格外品や賞味期限切れ食品の提供を受け、大麦やモロコシなどと混合し発酵飼料を製造する。
発酵には、真里子さんの父が開発した「サッカロミセス・セレビシエ・カケガワ株」から培養した独自酵母「神農素」を用いる。熟成は1週間と短く、保存は1年程度と長いのが特徴。不飽和脂肪酸の一種であるオレイン酸やミネラル、酵素を豊富に含むため、家畜の消化吸収が高まり、豚肉の臭いやドリップが少なくなる。こうして生産される豚肉はブランド豚「しん農ポーク」として販売されている。
また同社は、キノコ培地とおが粉を混ぜた敷き料に豚の排せつ物を加えて堆肥化し、飼育段階で出る副産物を資源として使い切る仕組みも作っている。臭いが少なく粒子が細かいため散布作業がしやすい堆肥は、近隣の生産農家に提供され、地域全体での食品ロスや未利用バイオマスの削減にもつながっている。
隆英さんは「取り組みが全国に広がり、捨てられる食品を少しでも減らすきっかけになってほしい」と期待を寄せる。








