広島市農業委員会(福島幸治会長、78、農業委員19人、農地利用最適化推進委員42人)は、日ごろの活動で得られた調査結果や知見から、同市の農業に関する指針を取りまとめた。また、それをもとにした意見書を広島市長に提出するなど精力的に活動している。


めざすべき姿実現へ市長に意見

 同市農業委員会は2025年6月に改選。新体制のもと25年11月5日に「農地等の利用の最適化の推進に関する指針」を策定した。

 これは広島市の農業が業として成り立ち、農業者が定着し、持続可能な産業となり活力ある農業・農村を築くことをめざした内容。指針では遊休農地の発生防止・解消について、今まで実施してきた利用状況調査結果をもとに3年後の遊休農地の割合を0.3%以下に維持する目標を掲げた。

 新規参入の促進については、毎年49経営体の増加を目標に、「ひろしま活力農業研修生」などの担い手に農地をあっせんし、地域に定着できるよう就農支援を行う計画としている。

 また、同市農業委員会は25年10月、広島市の松井一實市長に対して「令和8年度広島市農政に関する意見書」を提出。指針内で定めた「めざすべき農業・農村の実現」に向けて日ごろの活動から得られた知見を意見書に取りまとめた。「農地の利活用に関する事項」や「多様な担い手の育成・支援に関する事項」、そして「有害鳥獣対策の強化に関する事項」の3点を盛り込んだ。

 松井市長は「農業振興をまちづくりと一体で捉え、農地利活用、多様な担い手の育成・支援、有害鳥獣対策などの課題に対して、現場目線の伴走支援型の対策を行っていく」と述べた。


意見交換会で担い手の声聞く

 同市農業委員会では今年2月、担い手の経営課題や意向を把握するため、認定農業者と農業委員・推進委員との意見交換会を開いた。「担い手と経営対策」をテーマに都市部と中山間地域に分かれてグループ討議を実施。多くの班から、農業資材の高騰で経営が圧迫していると意見が出た。その中で、中山間地域の班では「人手不足を解消するためには早期退職した自衛官など若い力を活用するのはどうか」などと意見があった。

 また、担い手育成を進めるためには、幼少期から「食農教育」や「地産地消」を推進することが大切だという意見も出た。

 同市農業委員会事務局の浅木研一次長は、「認定農業者との意見交換会は農業委員会活動の充実にもつながる。市への意見書提出については、現場の声を市へつなげる重要な取り組みと位置づけ、今後も継続していきたい」と語る。

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