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種苗2法案近く国会審議に 育成者権の権利保護強化へ

2026年05月01日

 特別国会での農水省提出法案(5件8本)のうち審議が最後になりそうなのが種苗関係の2法案(一括審議)である。

 気候変動等対応品種法案は重要品種の育成、その種苗の生産振興を目的とする。重要品種とは食料供給の安定に不可欠な品種で、高温耐性・耐病

 特別国会での農水省提出法案(5件8本)のうち審議が最後になりそうなのが種苗関係の2法案(一括審議)である。

 気候変動等対応品種法案は重要品種の育成、その種苗の生産振興を目的とする。重要品種とは食料供給の安定に不可欠な品種で、高温耐性・耐病性、多収性などの形質を有するもの。産官学連携の体制で育成・普及を図る。廃止された旧種子法との対比で〝新種子法〟とも一部で呼ばれてきたが、中身は全く別物で、気候変動への対応を前面に掲げる新法だ。

 その重要品種をはじめとするわが国で育成した品種の育成者の権利保護を強化するため種苗法の一部も改正される。わが国の〝優良品種は海外でも人気がある〟などと悠長なことは言っていられない時代だ。育成者権が付与される前の出願品種の流出防止、種苗の海外持出制限の実効性の確保など諸課題に対処する。

 種苗の海外流失で苦い思いをさせられている一つがシャインマスカットのケースであろう。悔やんでばかりもいられないとニュージーランドの育成者権保護機関とシャインマスカットでの共同事業が企画されたが、国内のブドウ主産地の一部が反対しているため前に進めない状況が続いている。日本とは逆の、南半球の気候を活かして「これが本物のシャインマスカット」(農水省筋)として売りだし、知財権収入を新品種の開発に投じようとする企図の実現に期待は高い。

 昨夏の自民党総裁選、高市早苗内閣発足、衆院解散・総選挙などなど「重要な政治日程が連続した中では進捗させることは難しかった」。しかし反対する側も態度を柔軟化させていると伝わる。国会議事の進み具合、地方選などを見ながら問題解決に向けた鈴木憲和農相以下の同省の調整が注目される。

 海外で稼ぐ…は農政に限らず、高市内閣全体で掲げられている課題である。直接的な輸出だけでなく、知財とその権利で得る収入も農業に新たな展望を(ひら)くのは間違いないのではないか。

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