2026年度4回目の「のうねんだより」です。今回は「25年度の農業者年金の運用状況」と「農業者年金制度の資産運用の特徴」について紹介します。
まず、「25年度の農業者年金の運用状況」についてご報告いたします。
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熊本県益城町の赤井地区は、相続登記がされていない農地があることで圃場整備事業が進まない状況だった。担い手への集積・集約が進まず地域農業が崩壊する危機感から、町と同町農業委員会は権利関係の把握や相続人の確認・働きかけなど地道な取り組みを原動力に、所有者不明農地対策を進めている。
同地区は水稲作を中心とした水田地帯で、935筆、57㌶の農地が広がる。周囲の地区は30㌃区画の圃場整備が完了しており、同地区でも早期の実施が求められていた。
町では2019年、同地区の圃場整備事業計画に着手。計画の実施に当たって農地の権利関係を調べると、未相続農地が多いことがわかった。農業委員などの地域役員と町が協力して未相続農地の解消に取り組んだが、未相続の期間が長期のため相続人が多岐になる例や、所有者がわからない農地も多数あったことから計画が難航していた。
計画が再び動き出したのは25年。地域から整備を求める強い要望が出されたのを受け、農業委員会組織が取り組む「所有者不明農地対策事業」で進めることにした。
町は同年9月、農業委員会、県農業会議、県農業公社などの関係機関を集め、同事業で所有者不明農地の解消を進めることを確認、事業が動きだした。
具体的な活動は、町が土地登記簿を一括で取得し、農業委員会と連携して相続登記されていない農地の地図など関係資料を作成。それを基に、区長や農業委員など地区の役員が相続人に対して相続登記を働きかけた。地区を担当する井川寿範農業委員は、集落協議会の事務局として地域役員による相続人への登記の働きかけを指示するなど、中心となって動いた。
県司法書士会と連携協定を結んで市町村の取り組みをサポートする県農業会議は、登記事務を行う司法書士との協議を進めた。
今年2月にはこれら資料が完成し、地域役員が関係者に面談して相続登記をするよう動き始めた。3月には司法書士と関係機関による相続権利者の相談会も開催。現在、相続人全員への働きかけが終了し、司法書士の個別相談が続けられている。
農業委員会の松本三千輝会長は、「所有者と相続人が高齢化していく中、登記手続きを負担に感じることで、未相続農地が増加していくことが予想される」と将来を見据える。今後について、「現行制度では対応が難しい側面があるため見直しが必要だろう。引き続き、関係機関一体となり地域で未相続農地解消に向けて取り組みたい」と話す。

国全体の人口は2008年をピークに減り続けているのだが、このほど国が発表した国勢調査結果によると東京都区部の人口は00年の813万人から25年には995万人と、25年間で22・3%増加した。
この人口増は、都心部や湾岸一帯のタワーマンショ
一つの営農型太陽光発電を行うとき登場人物は3者いる。太陽光発電設備を設置する農地の所有者、太陽光パネルの下の農地の営農者、発電設備の設置(発電)者である。この3者が同一でも全て異なっても営農型太陽光発電は成り立ち、その類型は大きく三つに分
山口県の萩市農業委員会(片岡兼雄会長、農業委員19人、農地利用最適化推進委員25人)では、地域農業を支える農地を守るため、耕作者が継続的に農地を耕作できるよう「所有者不明農地制度」の積極的な活用を促している。
制度創設から利用が増
萩市は県の北部に位置し、水稲をはじめ、国の指定産地でもあるダイコンやトマトなどの野菜、果樹、肉用牛などの生産が盛んな県内有数の農業地域だ。
2018年に創設された「所有者不明農地制度」は、農業委員会による不明所有者の探索・公示手続きの後、農地バンクへ利用権設定ができる仕組みだ。同市農業委員会でも、農地の利用権設定の更新のタイミングで「所有者が死亡し、相続人は相続放棄をしているようだがどうしたらよいか」という相談があり、これをきっかけに同制度の活用を始めた。
制度の周知には特に力を入れる。研修会で農業委員・推進委員に説明するとともに、地元の集落営農法人などにも広く知らせる。同制度を利用した農業経営者からは「基盤整備田などの条件の良い農地を継続的に耕作することができてよかった」「この制度のお陰で他の国庫補助事業の活用も継続できるようになった」といった声が上がる。
同市での制度利用実績は20年度以降、累計12件、25年度だけでも4件に上る。同制度利用の増加は、23年に探索後の公示期間が6カ月から2カ月に短縮、探索範囲が限定されたことで手続きがスピーディーになったことが背景にある。また、探索する際の戸籍の取得が24年から本籍地以外の市区町村窓口でできるようになったことも追い風になった。
制度の運用に苦労することもある。探索で相続人が判明し、文書で利用権設定を打診しても、農地に対する関心が薄く、了承を得るまで時間を要することも多いという。
所有者不明への未然防止対策も
同市農業委員会では今後、相続未登記の農地所有者に対して利用権設定の更新などを知らせる際に、「相続登記の義務化」に関する資料を配布する。未然に少しでも所有者不明農地を増やさないようにすることが狙いだ。
片岡会長は「所有者不明農地が増えると担い手への農地の集積・集約が進まず、近隣の農地にも悪影響を及ぼす。今後もこの制度を活用して農地を守り、地域農業を維持・発展させていきたい」と話す。

営農型太陽光発電は、農地が生きたまま、農業を続けながら発電をして売電収入を得られるので良いことばかりと思える。しかし、地域の農業者や農業委員会としては、「太陽光発電」の構想があると耳にすると、営農型か否かにかかわらず、にわかに身構えてしま
大阪府内で活躍する女性の農業委員と農地利用最適化推進委員で構成する「おおさか農業委員会女性協議会」が今年3月、設立された。府内の女性委員の相互研さんや交流、情報交換・共有を通じて資質向上を進めるとともに、多様な経験を生かして活動を強化。地域農業の振興につなげることが目的だ。本年度は、府内38市町村で委員改選を控えており、同協議会での取り組みを通じてさらなる女性登用の促進と、女性委員の活動の活性化が期待される。
【3度の研修会で つながりを構築】
農業委員会への女性参画は、男女共同参画社会の推進に加え、地域農業に多様な視点を取り入れる観点からも重要性が高まっている。国の食料・農業・農村基本計画でも農業委員に占める女性の割合について30%の目標が掲げられている。女性委員の組織化で農委活動の活性化や、さらなる登用促進に結びつくと期待が高まっていた。
こうした情勢を踏まえ、大阪府農業会議では2025年度の事業計画において、女性委員の研修や交流を充実させ、その活動を地域農業の活性化につなげていく方針を位置付けた。
府内の女性委員らを対象に3度の研修会を開催。農業委員会活動についての講演を行ったほか、学識者を助言者に迎えた意見交換、さらに近隣府県の女性委員組織の視察・交流など活動を重ねた。その中で、女性委員同士のつながりを構築し、意見交換などを通じておのおのの活動に活かしていく重要性について認識を深めた。
これらの活動を経て、「おおさか農業委員会女性協議会設立総会」で議決、3月に正式に設立した。同会の趣旨に賛同する農業委員会会長や行政関係者をはじめ、会員となる府内女性委員らが見守る中、会長には熊取町農業委員会の大屋満喜委員を選任。副会長3人を含む理事15人が選任された。
【取り組みの共有の場に 熊取町・大屋満喜委員】
初代会長に就いた大屋委員は、同協議会設立の発起人の1人で、4期にわたり農業委員を務める。息子夫婦と約2・8㌶で営農している。ほぼ毎日自身の農産物を直売所へ出荷する道すがら、担当区域の農地を巡回するなど地域農業・農地の実態にも明るい。
同町農業委員会にもう1人いる女性委員とは、日頃から何かと連絡を取り合える間がらだ。女性委員が複数いることで相談や連携がしやすくなるという実感があるという。
また、青年層の農業委員についても今後は複数人単位での登用を進める必要があると考えている。
同協議会については、「地域ごとの課題や優れた取り組みを学び合う重要な場になる。女性委員同士で共有する機会を多く持ち、それぞれの地域での日々の活動に活かしていきたい」と意欲を示す。
同協議会では今後、こうした交流や研修などで女性委員の活動の活性化を進めるとともに、府内でのさらなる女性登用の促進を後押ししていくことが期待される。

⑴農地改革は、不在地主の全小作地と、在村地主の1㌶(北海道は4㌶)を超える小作地を国が買収する。自作地であっても3㌶(北海道は12㌶)以上は、国が買収する。この大がかりな改革は、1947年(昭和22)3月にスタート、驚くほどのスピードで進
前回、野立ての太陽光発電は、「農地を農地以外のものにする」という話をした。現在は、「農地を農地のまま」で発電する「営農型太陽光発電」という方法がある。これは「農地に簡易な構造で、かつ、容易に撤去できる支柱を立てて、一時的に農地を農地以外の
津市では「令和版営農会議」を開き、農業関係者を集め、現場の生の声を共有している。津市農業委員会(喜多義幸会長、81、農業委員24人、農地利用最適化推進委員86人)もその一員として関係者と顔の見える関係を作り、解決策を検討している。
三重県の県庁所在地・津市は、2026年に2市6町2村が合併。面積は東京23区とほぼ同じ711平方㌔あり、県内最大の面積を誇る。広域化で、従来に比べて行政やJAなど関係機関の横の連携の希薄化や農村現場の生の声が聞こえづらくなるなどの課題も出ていた。市は19年から、農業関係者が農村現場の課題や解決策を検討するため、「令和版営農会議」を開催。津市農業委員会も参画する同会議は、内容が新たな農業施策に反映されるなど成果を上げる。
同会議のきっかけは、前葉泰幸市長との地域懇談会の場で、参加した推進委員からの「県や市はもちろん関係する団体や機関が一堂に会して話し合う場を設けてはどうか」の一言だった。この言葉が前葉市長を動かし、組織の枠を超えて地域の課題に向き合う場として同会議がスタートした。
会議は、地域性を考え市内12カ所で年2回開く。参加するのは市農林水産政策課、JA、県の農業改良普及センター、担当地域の農業委員・推進委員。話題は、獣害や担い手対策、小区画農地での営農条件悪化など、平場から中山間まで地域が抱える課題についてだ。農業委員・推進委員が日ごろの現場活動で得た情報を会議の場で共有し、解決に向け議論を深めてきた。
この結果、24年度には「耕作条件不利農地借受奨励金」や「小規模機械導入支援」など、①耕作放棄の防止②持続的な営農体制の強化③獣害・虫害から農地を守る――の三つのテーマ別に、農家を支える七つの支援策で構成する市独自の「営農継続支援事業」が創設された。
また、同会議が現場で今何が必要かに重点を置いて議論することに対し、農業委員会では、将来の市農業振興に必要なことは何かについて議論する「地域別事業推進会議」も開いている。
委員の任期3年間に合わせ、1年目は各地域の将来に向けての課題取りまとめ、2年目は市へ取りまとめた意見提出、3年目は提出した意見の政策などへの反映状況の検証などを行っている。
同市農業委員会では、「引き続き農村現場の声を委員が取りまとめ、地域の実情に即した営農の継続と農地利用の最適化に取り組んでいく」としている。

Q:先日、父が亡くなり農地を相続したのですが、私は他県で仕事をしているため、相続した農地を耕作することができません。最近、相続した土地を国に引き取ってもらう制度ができたと聞きましたが、農地もこの制度を活用できるのでしょうか。
A:相続された土
全国的には希少の部類に入るであろう都市農業の「聖地」と自分では思っている東京都多摩地域で弁護士をやっている。幸せなことに立川市の農業委員もやらせていただいている。農業者でもなく、団体推薦でもなく、ただ公募に応募して農業委員を拝命したのは3
埼玉県比企地域の女性農業委員・農地利用最適化推進委員で構成される「比企地域女性農業委員・農地利用最適化推進委員連絡会」。改選を迎える農業委員会の市町村長と農業委員会会長を訪問し、女性委員の登用を求める活動を展開。会員の女性委員は連絡会で経験を積み、農業委員会活動を活性化させている。
農業委員会の女性の登用は、農業委員会の男女共同参画を促進するための重要な施策だ。2025年に閣議決定された「食料・農業・農村基本計画」でも、農業委員の女性割合を23年度の14%から30年度までに30%にするKPIを掲げている。
同連絡会は04年4月に比企地域の女性農業委員10人で発足。当時は同地域の9市町村のうち女性農業委員がいるのはわずか5町だった。立ち上げメンバーの小井川敏子さんは「手探りの状態だったが、仲間の輪を広げるために前向きに意見を出し合った」と振り返る。
連絡会は、農業委員としての資質向上のため、農業関連組織や施設の視察、情報交換を密に行った。また毎年の活動実績を各地の農業委員会会長らに書面で報告し、女性農業委員を増やすための支援を呼び掛けてきた。
この取り組みは女性農業委員登用の推進活動として、農業委員・推進委員が任期満了を迎える市町村の首長らに直接要請する活動に発展。26年度現在、同地域内8市町村で合計19人の女性委員が在職している。地域の女性農業委員は全体の2割に向上し、2市町では3割を超える。
山田富子農業委員は「横のつながりを大切に、みんなで楽しみながら続けた結果。サポートしてくれた人たちにも感謝したい」と笑顔で話す。
同地域では、女性委員の発案により農地集積を促進した事例も多い。
飛び地の田畑が多く作業効率が悪いことに課題を感じた委員が、地域住民へのアンケートを実施。意向を反映させた農地集積案を策定して、農地中間管理事業の活用につなげた例もある。集積につなげた久保田節子農業委員は「『このままではいけない ! 』という想いで動くことが大切。会の仲間と事例共有して、それぞれの活動につなげている」という。
同会の会長は1年ごとに交代する。会に参加する多くの女性委員がリーダーとしてスキルアップする機会になっている。地域内には女性が農業委員会会長を務めるところが2市町あるなど、経験を重ねた委員が女性活躍のモデルを示している。
同連絡会は昨年度、「農山漁村女性活躍表彰」(主催・農山漁村男女共同参画推進協議会)の「女性登用・組織参画部門」で農林水産大臣賞を受賞した。同年に会長を務めた杉田京子農業委員は「地域の声と丁寧に向き合い、課題解決に尽力したい」と先を見据える。

東京都農業会議が東京都農業施策について意見書を決議した時点では中東での戦争は始まっていなかったが、意見書の1の⑴は肥料・飼料・資機材・燃料の価格高騰に対する支援策の強化だった。
その後に中東戦争が始まり、農家は、資機材について6月からの2
本連載では、これまで学校教育を中心に農業体験学習の現状を紹介してきました。そのなかでは、農業体験学習の将来について必ずしも明るい見通しではない話題も多かったかと思います。
さらに、今後の教育改革が大きく影響する可能性があります。2010年








