本連載では、2000年代には全国の小学校の約8割で実施されていた農業体験学習が今日においていかに実施困難になっているのかを紹介してきました。

 その一方で、学校教育制度からみれば、農業体験学習は「必ずしもやらなくてもよい」活動でもあります。

 近年、学校での農業体験学習の継続は、学校教育上の時間や予算といった制約だけでなく、農業者の減少や高齢化といった受け入れ側の状況にも左右されています(本連載第4回)。

 なかでも受け入れ側の問題として重要なのは、農業体験学習が学校と地域農業の

 2000年代には、全国の小学校の約8割にも広がった農業体験学習。しかし、教員の多忙や教育改革に伴う授業内容の増加などを背景に、農業体験学習の実施率は減少、実施している学校でも時間や予算確保が困難であるために内容が縮小しています(本連載第3

 2000年代以降、農業体験学習は小学校を中心に広がり、09年度には実施率が8割台に達しました。しかし今日では、教員の多忙や教育改革に伴う授業内容の増加などを背景に、農業体験学習の実施率は減少傾向にあります(本連載第2回)。

 さらに、農業体

 学校教育において、農業・農村の教育的な意義や価値に関心が高まっています。特に、農作業や農村生活、農産品加工などの体験を取り入れた学校での教育活動(農業体験学習)は、2009年度の調査では、全国の公立小学校の80.4%で実施されるなど、大き

 日本の農業の衰退が叫ばれて久しく、未来は明るいとは言い難い状況が続いています。こうした状況を打開すべく、生産以外の観点から農業・農村の意義や価値を捉え直す動きが進んできました。その一つが「教育」です。

 高度経済成長のなかで急激に都市化が進