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農委活動の道しるべ

農地と太陽光発電の共存について考える① 弁護士・岩崎紗矢佳

2026年06月05日

 全国的には希少の部類に入るであろう都市農業の「聖地」と自分では思っている東京都多摩地域で弁護士をやっている。幸せなことに立川市の農業委員もやらせていただいている。農業者でもなく、団体推薦でもなく、ただ公募に応募して農業委員を拝命したのは3

 全国的には希少の部類に入るであろう都市農業の「聖地」と自分では思っている東京都多摩地域で弁護士をやっている。幸せなことに立川市の農業委員もやらせていただいている。農業者でもなく、団体推薦でもなく、ただ公募に応募して農業委員を拝命したのは3年前のこと。

 この地域の弁護士が農家と関わる最も多い機会は、おそらく相続紛争であり、当人同士ではどうにもならなくなり、ご依頼いただく。紛争解決にお金が必要となれば、現金収入が決して多くない農業の構図と、価値の高い都市農地であればなおのこと、転用目的の農地売却によりお金を作ることが最優位の選択肢となる。弁護士は、農地を売るのは不可避の、いわば農地の最期を見届けるタイミングで関わることとなる。せめてできる限り高く売って、できる限り低い金額で紛争を治め、依頼者の農家に少しでも多くお金を残せるように、ベストを尽くしているつもりであるし、これからも全力でがんばりたいと思っている(この「できる限り高く売って」のところは、別の価値観も見いだしつつある。機会があればお話させていただきたい)。

 ただ、農地がその最期を迎える前、生きている農地を守り、弱っている農地の息を吹き返させ、できる限り次世代につなげていく仕事をしたい。それができるのは何かと考えたとき、思い浮かんだのが農業委員だった。

 2014年に弁護士になって間もなく太陽光発電に関する仕事をいただいた。会社員生活に区切りを付け34歳で司法試験に合格、山形県での約1年間の司法修習(弁護士になる前の研修)を終えたとき、山形の農業の圧倒的存在感に魅了され「農業弁護士になる!」と決めた。営農型太陽光発電は、まだ数えるほど、ほとんどが「野立て」と呼ばれる地面に近い高さにパネルを設置するタイプの、農地法でいえば4条・5条の永久転用の許可を受けるものだったころである。意気込んだ最初の仕事が農地の終焉(しゅうえん)を見る仕事であった(念のため、山形の事案ではない)。

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