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世界三大珍味の高級食材創出へ~国産黒トリュフの栽培~

2026年09月25日
     
黒トリュフの試験栽培地。苗木周辺の地表からトリュフが発生した
発生した黒トリュフ
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 トリュフは世界三大珍味の一つとして知られる高級食材です。多くの方が西洋の食材というイメージをお持ちかもしれませんが、実は日本にも天然のトリュフが自生していることをご存じでしょうか。トリュフの仲間であるセイヨウショウロ属は世界中に広く分布し

 トリュフは世界三大珍味の一つとして知られる高級食材です。多くの方が西洋の食材というイメージをお持ちかもしれませんが、実は日本にも天然のトリュフが自生していることをご存じでしょうか。トリュフの仲間であるセイヨウショウロ属は世界中に広く分布しており、180種以上が存在するといわれています。日本にも約20種が分布していることが報告されており、その中には食用に適した種もあります。



 このように国内にもトリュフは自生していますが、現在食用として流通しているトリュフは全量が海外からの輸入品であり、国産トリュフの存在はあまり知られていません。国産トリュフの栽培・流通が可能になれば、高い付加価値を持った新たな特用林産物の創出につながることが期待されます。



 そんなトリュフですが、栽培は容易ではありません。トリュフはごつごつした石のような形をしていますが、キノコの仲間です。なかでも樹木と共生関係を築く菌(きん)根(こん)菌(きん)の一種であることが知られており、樹木の根に共生して菌根と呼ばれる組織を形成します。この菌根を介して樹木から栄養を受け取りながら菌糸を広げ、やがて交配してキノコをつくります。そのため、トリュフを栽培するには、トリュフ菌と共生した樹木を育てる必要があり、収穫できるまでには長い年月を要します。



 山梨県森林総合研究所では、これまでに農林水産省委託プロジェクト「高級菌根性きのこ栽培技術の開発」や、山梨県の研究課題「トリュフ栽培に適した森林環境に関する研究」により、山梨県内に自生する黒トリュフの栽培技術の研究に取り組んできました。その成果として黒トリュフ菌を感染共生させた苗木を6年間栽培した結果、2024年に苗木周辺の地表からトリュフの発生を確認することができました。黒トリュフの人工発生に成功した例としては岐阜県に続き全国で2例目となります。



 一方で、適した栽培条件や効率よくトリュフ菌を苗木に共生させる方法など、未解明な点も多く残されています。国産トリュフの栽培技術の確立をめざし、今後も研究を継続していきます。



山梨県森林総合研究所 

森林研究部 環境科 研究員 林 耕太


◇次回は10月23日付

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