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農地と太陽光発電の共存について考える⑦ 弁護士・岩崎紗矢佳

2026年07月17日

 営農型太陽光発電において栽培する作物に制度上の制限はない。そうとはいえ、適切な営農の観点から、日照が遮られても質や量に大きな影響がないか、営農指導を受けられる体制があるかなどを考慮して作物を選ぶ必要がある。


 「営農型太陽光発電について」(

 営農型太陽光発電において栽培する作物に制度上の制限はない。そうとはいえ、適切な営農の観点から、日照が遮られても質や量に大きな影響がないか、営農指導を受けられる体制があるかなどを考慮して作物を選ぶ必要がある。


 「営農型太陽光発電について」(2026年1月・農水省)によれば、23年度末現在、パネル下での栽培が最も多い作物は、件数別では、さかき・しきみを中心とする観賞用植物で全体の36%。栽培面積別では、さかきが205㌶と、第2位のブルーベリーの61.4㌶を大きく引き離している。望ましい営農型太陽光発電に関する検討会においては「食料安全保障の観点からも、対象とする栽培品目を食用作物とすることは重要」との意見が出されている。農地が食料生産基盤であることから考えれば賛同できる。もっとも、当然ながら、花きや植木などの観賞用植物生産も農業である。宗教行為などに必要であったり、日常生活に癒やしや潤いを与えてくれたりする非常に大切な作物であり、必ずしも食料安全保障に資するものでなくとも栽培を制限する必要まではないと考える。


 ただし、観賞用植物などを営農の建前にする例は問題である。つまり、営農しながらの発電ではなく、単に発電が目的であるが、それが前面に出ると転用許可が下りないため、パネル下での営農計画を作り、営農における人手や技術の不十分さの指摘を比較的手のかからない観賞用植物などを選ぶことで回避し、一時転用許可を得る。しかし、実際には適切な営農をしないといった例である。


 栽培する作物が問題なのではなく、適切な営農をしないことが問題なのであるが、その作物で適切でない営農例があると「この作物を作るということは適切な営農をしないのではないか」というバイアスがかかるおそれがある。逆に言えば、多くの栽培実績がある作物でも適切な営農をしない例はあり、許可の審査においては個別ケースを客観的に慎重に検討することが求められるだろう。

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