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農委活動の道しるべ

農地と太陽光発電の共存について考える② 弁護士・岩崎紗矢佳

2026年06月12日

 前回、野立ての太陽光発電は、「農地を農地以外のものにする」という話をした。現在は、「農地を農地のまま」で発電する「営農型太陽光発電」という方法がある。これは「農地に簡易な構造で、かつ、容易に撤去できる支柱を立てて、一時的に農地を農地以外の

 前回、野立ての太陽光発電は、「農地を農地以外のものにする」という話をした。現在は、「農地を農地のまま」で発電する「営農型太陽光発電」という方法がある。これは「農地に簡易な構造で、かつ、容易に撤去できる支柱を立てて、一時的に農地を農地以外のものにし、上部空間に太陽光を電気に変換する設備を設置し、営農を継続しながら発電を行うことをいう」(農地法施行規則30条2項)。

 この定義にあるように、農地を農地以外のものにするのであるが、その「農地以外のもの」にするのは厳密には、発電施設の支柱の部分だけである。支柱の種類はさまざまあるが、イメージとしては、10㌢×10㌢程度の太さで、その埋める部分について、支柱の本数分だけ農地法4条または5条に定める転用許可を受けるものである。そして、その許可は「一時許可」となる。さらに、上部空間(支柱の地上高2㍍以上)に太陽光発電設備(太陽光発電パネルなど)を設置するも、支柱部分以外の地上(農地)では営農を継続できるからこそ「営農型」という。

 この方式を採ると、支柱部分を除けば農地を農地として使えるので、農地が生きたままの状態で太陽光発電ができることになる。

 発電ができれば、その電力を自家消費するだけでなく売ることもでき、その売電収入を生計の足しにすることが可能となる。前回触れたように、農業には現金収入が必ずしも大きくない類型が多く、売電は貴重な現金収入源と見込まれる。

 「太陽光発電に興味がないわけではないが、農地は守りたい」という思いがある農家にとって野立ての太陽光発電は、採りづらい選択肢であろうが、営農型で農地は農地として残すことができるとなれば、農家にとって良い話、転用が最小限にとどまる農地にとっても、悪い話ではないように思える。

 次回から、営農型太陽光発電を行う当事者と太陽光パネルの下で栽培する作物について触れていきたい。

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