全日本畜産経営者協が調査 DXで生産性向上、課題は導入コスト

2026年08月07日

 「生産性向上や労働負担の軽減に効果。初期投資と運用コスト高が課題、先端技術の導入に支援策を」――。(一社)全日本畜産経営者協会(東京都港区)はこのほど、畜産経営体のデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する調査結果をまとめた。


 DX

 「生産性向上や労働負担の軽減に効果。初期投資と運用コスト高が課題、先端技術の導入に支援策を」――。(一社)全日本畜産経営者協会(東京都港区)はこのほど、畜産経営体のデジタルトランスフォーメーション(DX)に関する調査結果をまとめた。


 DXとは、デジタル技術(AI、IoT、クラウドなど)を活用してビジネスモデルや業務プロセス、組織そのものを変革し新たな価値を創り出すことで企業の競争力強化をめざすもの。メリットは生産性の向上はもちろん、消費行動の変化への対応や環境負荷の低減に資する点だ。


労力軽減に効果


 アンケート結果によると、導入割合は酪農が6割、肉牛は5割を超えた。最も多かったDX技術は「検知測定、監視および生体データ」の収集だった。スマートフォンやタブレットで牛群管理するシステムと牛向け着用型端末機を導入していた。成果として最も大きいのは自動運転で「労働力の軽減」だった。哺乳ロボットや牛舎監視カメラを導入していた。


 また、収益の向上につながる「データの処理など、経営管理がしやすくなった」「家畜の生産性向上」「経営の見える化の実現」などが挙げられた。


 肉用牛経営においては、DX技術として哺乳ロボットやIPカメラ(カメラとコンピューターが一体化したもの)、コミュニケーションアプリ、営業ツールのソフトウェア――などを導入していた。


助成策求める声


 DXの課題としては高額な導入コストと維持管理費、導入後の不十分な活用、機械に改良すべき点があることなどが挙げられた。行政機関には、高い補助率の導入事業や低利な融資制度創設の支援を期待していた。


 調査対象は全国・全畜種(乳牛、肉牛、豚、採卵鶏、肉鶏)の畜産経営体。500経営体に調査票を配布し、全体の75%に当たる372経営体から回答を得た。


 内訳は酪農102、肉用牛80、養豚78、採卵鶏70、肉鶏21のほか畜種複合経営だった。酪農、肉用牛の大家畜飼養経営体が半数以上を占めた。

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