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南米との経済連携に進むか 輸出用達先として強い関心

2026年06月19日

 南アメリカ南部共同市場(メルコスール)との経済連携協定(EPA)について鈴木憲和農相は9日、「交渉開始を決定しているわけではない」と述べた。これに関連して自民党のTPP等経済協定対策本部は、農産品重要5品目などへの配慮を求める提言書をまと

 南アメリカ南部共同市場(メルコスール)との経済連携協定(EPA)について鈴木憲和農相は9日、「交渉開始を決定しているわけではない」と述べた。これに関連して自民党のTPP等経済協定対策本部は、農産品重要5品目などへの配慮を求める提言書をまとめ、12日、江藤拓本部長らが高市早苗首相に提出した。

 メルコスールに加盟するのはアルゼンチン、ボリビア、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイなど5カ国(ベネズエラは資格停止中)。域内合計の経済規模はGDPベースで3兆㌦(480兆円)に及ぶ。農相もこれが「かなり大きい市場で、農林水産物・食品の新規市場開拓先としては有望」とし、「供給が増えれば、こちらの供給力を強化し、安定的に供給していくことが必要になるので、投資が進むような政策にしたい」と前向きな姿勢を示している。

 わが国はメルコスールと昨年12月、〝戦略的パートナーシップ枠組み〟を立ち上げ、貿易関係を一層強化すべく議論を続けている。メルコスールは「日本の農産物市場のアクセス改善に関心を示している」(政府筋)という。

 アルゼンチンは広大なパンパスで牧草を主に飼養したグラスフェッド牛肉の輸出を伸ばしたいし、ブラジルも大豆などでの輸出拡大の機会をうかがう。中国がアメリカとの関係不調から大豆調達できなくなれば、その必要量を肩代わりできるほどの生産力を持っている。それゆえEPA交渉に軽々に乗り出すことに警戒するのであるが、農業以外にも注目しなければならない点がある。ブラジルの石油である。

 ホルムズ海峡の閉鎖で石油調達の多元化は国を挙げて取り組まなければならない課題となった。わが国政府、経済界がブラジルの石油に目を向けるとしても不思議ではない。アルゼンチンの牛肉は断って、ブラジルの石油だけを…といきたいところだが、そうはいかないのがメルコスールを相手のEPA交渉の難しさのようである。

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