令和の米騒動経験活かす 需給方針議論の出発点に
令和の米騒動から1年余りが過ぎ、若干の反省も込め回顧する機会があるらしい。そんなことができるのも、当時は振り返る暇もなく対応に追われていたが、米をめぐる世論に落ち着きが見られるようになったからか。
農水省筋はあの騒動を通じて「米が足りなく
令和の米騒動から1年余りが過ぎ、若干の反省も込め回顧する機会があるらしい。そんなことができるのも、当時は振り返る暇もなく対応に追われていたが、米をめぐる世論に落ち着きが見られるようになったからか。
農水省筋はあの騒動を通じて「米が足りなくなると流通は本当に大混乱に陥るということを痛感した」という。どのような手立てを講じるにせよ「供給不足にならないような環境で実施することが必要」で、食料安保の観点から「確保すべき数量がどれくらいなのか」。今月初め需給見通しを決めるにあたっても「議論はそこから出発した」。
8月末の作況からすると備蓄買い入れは21万㌧とすることで「足りなくなることがなさそうと確認できた」。年産構成的にも2026年、27年で同量買い入れは好ましく最初に21万㌧が決まった。
令和の米騒動でわかったことのもう一つは、「昔だったら〝やませ〟などの異変から7月頃にも冷害の危険性から不足事態を予測できたが、最近の高温障害では実際に精米してみて予想収穫量より少ないことがやっとわかる」。
権威筋もその難しさを指摘する。そういう米の足りなさなので、秋も深まってみないと足りるか足りないか。「見極めるのが難しい」とする。
そうした不確定要素を加味しながら10月までの作況、実際にもみ殻を割ってみての情報などを「総合的に勘案しながら備蓄米の買い戻しのあり方を検討していく」のが今後の課題といえる。
まだ石破茂首相だった昨年8月5日、米の安定供給等実現関係閣僚会議で〝増産へ舵が切られた〟記憶も生々しいが、求められたのは「足りなくならないよう運営しなければならない」ことであった。供給に余力をもって…とは〝足りなくなったらおしまい〟と言いたかったに他ならない。「その点を反省しなければならない」が、もう一つは「備蓄米の放出は機動的にやらなければならない」ということ。あのひと夏の経験を今後に活かそう。








