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オリーブで景観保護や特産品創出 農業委員会などが放棄地対策で導入

2026年07月24日
     
オリーブの苗木を手にする小塙会長(中央)と夫の誠一さん(右)、農業委員会兼オリーブ協議会事務局の髙梨偲主事。誠一さんは農業委員会の前会長
市貝町役場前に定植されたオリーブ
道の駅サシバの里いちかいの販売コーナーにあるクラフトオリーブオイルなど特産品
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 栃木県の市貝町オリーブ協議会(小塙美以会長、70)では、耕作放棄地の解消対策にオリーブを導入、栽培や活用に取り組んでいる。


〇オリーブは議会の提案きっかけ


  「オリーブなら女性でも耕作放棄地の解消と景観の保護、特産品の創出に貢献できるのでは

 栃木県の市貝町オリーブ協議会(小塙美以会長、70)では、耕作放棄地の解消対策にオリーブを導入、栽培や活用に取り組んでいる。


〇オリーブは議会の提案きっかけ


  「オリーブなら女性でも耕作放棄地の解消と景観の保護、特産品の創出に貢献できるのではないかと考えた」――。そう笑顔で語るのは同協議会の小塙会長だ。


 オリーブの導入は2022年6月の町議会の一般質問で町議会議員から、耕作放棄地の解消と町の景観の保護のためにオリーブの活用を提案されたことがきっかけだ。


 同町産業振興課は、群馬県館林市で耕作放棄地解消に取り組む㈱ジャングルデリバリー(三田英彦社長)に注目。町農業委員会と町農村生活研究グループ協議会が合同で同社に視察や研修を繰り返し、定植方法や栽培管理など技術を学んだ。


 23年4月には試験栽培として、町内候補地に初めて同社から提供を受けた苗木を定植。耕作放棄地を含めた複数の圃場で生育の検証を始めた。

 定植指導会も複数回実施するなど地域への定着にも力を入れる。指導会後も、ジャングルデリバリーの専門家と農業委員会、町で参加者の圃場を回り、生育状況を確認する。寒さに弱いオリーブのためにわらを敷くなど、専門家のアドバイスを伝えている。


 24年には、さらなるオリーブ栽培の推進をめざそうと「市貝町オリーブ協議会」を設立。農業委員や農地利用最適化推進委員、生活研究グループ協議会などを中心に37人が集まった。


 小塙会長は「生活研究グループ協議会も農業委員会も別の組織ではあるが前向きに取り組んだ」と設立当初を振り返る。

 今ではオリーブの定植で約1㌶の耕作放棄地の解消につながっている。


〇独自製品を開発し特産化――越冬対策で苦労も


 オリーブ協議会では、ジャングルデリバリーとも協力し、特産品の開発・販売に力を入れる。


 町で育てたオリーブの葉を使った抹茶やほうじ茶を開発した。町産のオリーブの収穫はまだだが、オリジナルのオリーブオイルも製品化。スペイン産オリーブを導入し町産ユズを混ぜて搾油した「クラフトオリーブオイル」だ。このオイルは25年、国際的な権威のあるロンドン・インターナショナル・オリーブオイルコンペティションで銀賞を受賞。海外からも好評を得ている。これらの特産品は、道の駅などで販売中だ。


 町は今後の課題として、安定的な栽培ができるよう対策を進める。南国の植物であるオリーブを栽培するのは一筋縄ではいかないからだ。23年に4年木の苗木を仕入れて定植したが試験栽培を始めて2年。一部の木で越冬できないものが出てきた。直径6㌢程度まで成長し、防寒など対策をしていたが、山際や建物の近くは越冬できたものの、平地で遮るものがない地域では枯れる木も多かったという。小塙会長は「栽培技術は学んできたものの、この土地にあった方法を見つけてチャレンジしたい」と前を向く。

 今後は一定のサイズまでハウス内で栽培するなど、独自の対策を検討中だ。オリーブ協議会の挑戦は続く。

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