ふるさと納税で耕作放棄地解消へ 返礼品のクーポンで地元業者に依頼 群馬・館林市
館林市は、ふるさと納税の返礼品として、「耕作放棄地の再生」を設定している。ふるさと納税を担当する地域魅力創造課と同市農業委員会が協力し仕組みを構築し、本年度からスタートした。
市外の農地所有者へ新たな支援
群馬県の東南部に位置する館林市。利
館林市は、ふるさと納税の返礼品として、「耕作放棄地の再生」を設定している。ふるさと納税を担当する地域魅力創造課と同市農業委員会が協力し仕組みを構築し、本年度からスタートした。
市外の農地所有者へ新たな支援
群馬県の東南部に位置する館林市。利根川と渡良瀬川に面し、豊かな土壌を活かしたキュウリやトマトなどの園芸作物が盛んな日本有数の産地だ。
約2140㌶の農地を抱える同市でも生産者の高齢化や後継者不足で耕作放棄地は増加傾向にある。そこで同市では新たな耕作放棄地対策として、ふるさと納税の仕組みを活用。市外に住む農地所有者がふるさと納税をすることで、「実家の農地」を整備できるようにした=図。農地を守り次世代への継承をサポートするのが目的だ。
農地所有者は、納税の返礼品として耕作放棄地解消時の支払いに使えるクーポンを受け取る。納税額4万円でクーポンの額は1万円、納税額20万円で同5万円、納税額40万円で同10万円の3種類。有効期限は発送日から6カ月だ。同市で耕作放棄地の再生を専門に手掛ける㈱グージュが作業を請け負う。ふるさと納税サイトによれば、本格的な耕作放棄地の再生を返礼品に設定することは全国的にもめずらしいという。
この仕組みは、市とグージュの野本一弘代表の連携により実現したもの。同市地域魅力創造課の柴田佳緯係長は「野本代表は農地利用最適化推進委員でもあり、多岐にわたりご協力いただき非常にありがたい。ふるさと納税を通して地域課題の解決をめざしたい」と熱く語る。
同市農業委員会では、農地の利用意向調査などを通し、耕作放棄されている農地の所有者を確認する。今後、通知をする際はこのふるさと納税制度を紹介するチラシを送付する予定だ。
問い合わせは、同市地域魅力創造課(☎0276・47・5102)まで。
市内の農業者の放棄地再生を補助
市内の農業者に対しても、耕作放棄地解消の支援を行っている。同市は「遊休農地再生活動推進事業」を措置しており、市内の認定農業者などが耕作放棄地を農地に再生する場合の経費が対象。トラクターや重機などの使用などによって額が変わるが、解消した耕作放棄地の面積10㌃ごとに一定額を予算の範囲内で補助する仕組みだ。再生した農地で5年以上農業を行うことも条件の一つとなっている。同事業は、2025年度に約2㌶の耕作放棄地を解消している。
同市農業委員会事務局の栗原正行係長は「市内でも耕作放棄地の解消は課題。ふるさと納税のクーポンを使用した人のフォローなど解消に向けて連携を強めたい」と話す。










