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農地と太陽光発電の共存について考える③ 弁護士・岩崎紗矢佳

2026年06月19日

 営農型太陽光発電は、農地が生きたまま、農業を続けながら発電をして売電収入を得られるので良いことばかりと思える。しかし、地域の農業者や農業委員会としては、「太陽光発電」の構想があると耳にすると、営農型か否かにかかわらず、にわかに身構えてしま

 営農型太陽光発電は、農地が生きたまま、農業を続けながら発電をして売電収入を得られるので良いことばかりと思える。しかし、地域の農業者や農業委員会としては、「太陽光発電」の構想があると耳にすると、営農型か否かにかかわらず、にわかに身構えてしまうのではないだろうか。「農地が無くなってしまうのではないか」「営農型とはいうけれど太陽光パネルの下で一体何をどのように栽培するのか」「周辺農地に悪影響はないのか」などさまざまな不安が込み上げてきて、バイアスがかかってしまうのではないだろうか。

 その不安と対峙(たいじ)すべく、営農型太陽光発電のボトルネックを説明したい。

 営農型太陽光発電は太陽光パネルの下で農業ができるとはいえ、パネルや支柱があれば、それらがない圃場と比べて作業がしにくいことは否めない。パネルの地上高は原則として2㍍以上であるが、パネル下での機械を使った作業を考えると、高さは3㍍以上、支柱間隔は4~5㍍必要であるとされる(「望ましい営農型太陽光発電に関する検討会」意見資料より)。

 そうかといって、やみくもに高さを高く間隔を広くすればよいわけではなく、立地や地形からくる風の影響など周辺環境を考慮した強度や安定性などの確保のため、技術面からの限界もある。

 また、営農が適切に行われることの指標として、パネル下で栽培された農産物の品質に著しい劣化がないか、前年比2割以上の単収減少がないか(農地によって要件が異なる)などの確認がなされる。そのため、栽培対象作物は、パネル下で日照が遮られても質も量も大きく落ちないものに絞られていく。手続き面でも栽培実績および収支の年次報告が必要となり手間がかかる。そして、何より、太陽光発電施設設置のための資金(建設費など)をどのように調達するかの問題が出てくる。

 作物、事務、資金の課題を乗り越える方法を編み出すことになり、そこに農地所有者以外の登場人物が現れることになる。

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