広がり見せるアクアポニックス 藤沢市・アクポニ
水を循環させて野菜の栽培と魚の養殖を並行して行う生産システム「アクアポニックス」の導入が広がってきた。業界団体である(一社)アクアポニックス推進協会が発足し、国内初の生産工程を認証する「日本アクアポニックス生産物認証」(JAPC)を立ち上げ、生産基準を定めた。新規就農に加え、観光事業や農福連携など地域振興にも貢献する。
アクアポニックスは、陸上養殖と水耕栽培を融合させた循環型生産システム。魚を養殖する水槽と野菜の栽培ベッドをポンプでつなげ、水を循環する。水槽内の魚の排せつ物や食べ残しはフィルターで濾過され、バクテリアのいるタンクに移る。バクテリアが栄養素(窒素やリン酸)に変え、野菜が吸収する。浄化水は、再び水槽に戻るという仕組み。農薬や化学肥料を抑え、排水もなく、安全な生産と計画養殖で収益につながる。
2014年に創業した神奈川県横浜市の㈱アクポニ(濱田健吾代表取締役、48)は、アクアポニックスのパイオニア的企業だ。濱田代表は「発祥地・アメリカを訪れ、2年間、複数の農場で働きながら栽培技術や農園の設計施工を習得した」という。農園のデザイン、事業計画の支援、生産管理支援サービスの提供や教育事業に力を入れる。
同社が設計・施工してきた農園は全国69カ所に上る。IoT技術を駆使して収益化をめざす2千平方㍍規模の大規模農園から、カフェ店併設型の10平方㍍規模の施設まで多様化している。
農福連携で導入例
22年開設の藤沢市にある自社農園「ふじさわアクポニビレッジ」(900平方㍍)では、栽培方法や資材が見学できる。ここではタワー状の栽培ベッドにレタスやバジルが育つ。省スペースを効率的に活用、縦型にすることで単位面積当たり収量を増やした。魚と植物の生育バランス、水質(pH、アンモニア、硝酸塩濃度など)を管理する。地上に葉物野菜、床下にプールを設置してニジマス(1千匹)、チョウザメ(15匹)、錦鯉(20匹)を食用・観賞用として養殖している。
研究開発部の怒和亜里寿さん(27)は、初心者が生産、管理から事業化まで体系的に学べるアクアポニックス・アカデミー(講座)の講師を務める。鳥取大学農学部でアクアポニックスの生産技術を研究した。
怒和さんは「これまで野菜72種類、魚6種類の実証試験を行った。生産した野菜は、えぐみの原因となる硝酸態窒素の数値が低く、食べやすいことが分かっている」と話す。観賞・集客用施設や環境負荷の低減に取り組む企業、障がい者雇用で農福連携、新規事業として収益化をめざす会社が導入するという。
同社は、オフィス街に着目してアクアポニックス産野菜のサラダボウル専門店「AQUAMO salad(アクアモ サラダ)」を東京都港区に開設した。生産・加工・販売を自社で完結、店内でアクアポニックス産のレタス類やハーブが購入できる。
25年、同社は大学や企業と連携してアクアポニックス推進協会を設立。濱田代表が代表理事に就き、JAPCを設けた。国内初の仕組みで安全性と環境への配慮を両立する生産物であることを第三者機関が認証し、付加価値の向上や販路拡大につなげる。
これまでJAS法に基づく有機JAS認証は土壌栽培が原則で、アクアポニックスは対象外だった。JAPCは品質保証、食品安全、環境持続可能性の三つで、生産基準を設定、順守を求める。
今年10月から申請を受け付け、認証事業者のみマークが貼れる。濱田代表は「目的や規模、立地、市場動向、販路に合った形を選ぶことが成功につながる」と話している。
水を循環させて野菜の栽培と魚の養殖を並行して行う生産システム「アクアポニックス」の導入が広がってきた。業界団体である(一社)アクアポニックス推進協会が発足し、国内初の生産工程を認証する「日本アクアポニックス生産物認証」(JAPC)を立ち上げ、生産基準を定めた。新規就農に加え、観光事業や農福連携など地域振興にも貢献する。
アクアポニックスは、陸上養殖と水耕栽培を融合させた循環型生産システム。魚を養殖する水槽と野菜の栽培ベッドをポンプでつなげ、水を循環する。水槽内の魚の排せつ物や食べ残しはフィルターで濾過され、バクテリアのいるタンクに移る。バクテリアが栄養素(窒素やリン酸)に変え、野菜が吸収する。浄化水は、再び水槽に戻るという仕組み。農薬や化学肥料を抑え、排水もなく、安全な生産と計画養殖で収益につながる。
2014年に創業した神奈川県横浜市の㈱アクポニ(濱田健吾代表取締役、48)は、アクアポニックスのパイオニア的企業だ。濱田代表は「発祥地・アメリカを訪れ、2年間、複数の農場で働きながら栽培技術や農園の設計施工を習得した」という。農園のデザイン、事業計画の支援、生産管理支援サービスの提供や教育事業に力を入れる。
同社が設計・施工してきた農園は全国69カ所に上る。IoT技術を駆使して収益化をめざす2千平方㍍規模の大規模農園から、カフェ店併設型の10平方㍍規模の施設まで多様化している。
農福連携で導入例
22年開設の藤沢市にある自社農園「ふじさわアクポニビレッジ」(900平方㍍)では、栽培方法や資材が見学できる。ここではタワー状の栽培ベッドにレタスやバジルが育つ。省スペースを効率的に活用、縦型にすることで単位面積当たり収量を増やした。魚と植物の生育バランス、水質(pH、アンモニア、硝酸塩濃度など)を管理する。地上に葉物野菜、床下にプールを設置してニジマス(1千匹)、チョウザメ(15匹)、錦鯉(20匹)を食用・観賞用として養殖している。
研究開発部の怒和亜里寿さん(27)は、初心者が生産、管理から事業化まで体系的に学べるアクアポニックス・アカデミー(講座)の講師を務める。鳥取大学農学部でアクアポニックスの生産技術を研究した。
怒和さんは「これまで野菜72種類、魚6種類の実証試験を行った。生産した野菜は、えぐみの原因となる硝酸態窒素の数値が低く、食べやすいことが分かっている」と話す。観賞・集客用施設や環境負荷の低減に取り組む企業、障がい者雇用で農福連携、新規事業として収益化をめざす会社が導入するという。
同社は、オフィス街に着目してアクアポニックス産野菜のサラダボウル専門店「AQUAMO salad(アクアモ サラダ)」を東京都港区に開設した。生産・加工・販売を自社で完結、店内でアクアポニックス産のレタス類やハーブが購入できる。
25年、同社は大学や企業と連携してアクアポニックス推進協会を設立。濱田代表が代表理事に就き、JAPCを設けた。国内初の仕組みで安全性と環境への配慮を両立する生産物であることを第三者機関が認証し、付加価値の向上や販路拡大につなげる。
これまでJAS法に基づく有機JAS認証は土壌栽培が原則で、アクアポニックスは対象外だった。JAPCは品質保証、食品安全、環境持続可能性の三つで、生産基準を設定、順守を求める。
今年10月から申請を受け付け、認証事業者のみマークが貼れる。濱田代表は「目的や規模、立地、市場動向、販路に合った形を選ぶことが成功につながる」と話している。












