「地域計画」とどう向き合うか 長野市・青木保氏⑨


〇地域計画が法定化
基盤整備後の換地業務で四苦八苦していた2020年(令和2)、長野市農業委員会の会長になり、21年には、県農業委員会協議会の会長も兼務になりました。
「人・農地プラン」が「地域計画」として法定化されたのは、その翌年です。2
〇地域計画が法定化
基盤整備後の換地業務で四苦八苦していた2020年(令和2)、長野市農業委員会の会長になり、21年には、県農業委員会協議会の会長も兼務になりました。
「人・農地プラン」が「地域計画」として法定化されたのは、その翌年です。25年3月末までに「地域計画(目標地図)」を策定することが義務づけられました。私たちの地域は、基盤整備事業の話し合いが、そのまま「地域計画」の策定につながりましたが、今度は県全体について考える立場になりました。
忙しかったですね。会議、会議の連続で。しかも、22年に基盤整備事業で農水大臣表彰をいただき、急に現地視察や講演も増えました。農業委員会には、市町村の求めに応じて「目標地図」の素案を作成することが求められましたが、素案作成までには、いくつものステップを踏まなければなりません。まずは、土地持ち非農家を含めた地権者に目標地図作成への理解を求め、次に地域の現状把握と課題を洗い出し、課題解決のために何が必要か、政策とセットで考える必要があります。その上で、地域関係者から幅広く意向を集約し、その意向を「見える化」する形で「目標地図」の素案を作成する。それが私たちの地域で実践したプロセスでした。
〇時間と配慮が必要
ただ、法定化から2年での作成を求められたのは、人・農地プラン時代から協議を続けてきた地域は別にして、非常に厳しかったと思います。私たちも、話し合いを始めてから5年以上の歳月がかかりました。
視察にいらした農水省の方たちにも「現場を持っている立場を考えて計画してほしい」と訴えました。結果的に、10年後の担い手が明確化された目標地図は、全国で全体の約1割だったというのも、無理はありません。
しかし、地域ビジョンの話し合いは、地域の将来を考える上で重要なことです。今、目標地図のブラッシュアップが求められていますが、それぞれの現場で課題はあるはずなので、そこから課題解決に向けたプロセスをどう構築するか、これからだと思います。
農地は私有財産で、集落のあり方とも関わります。計画の実効性を考えればこそ、それだけの時間ときめ細かな配慮が必要です。その意味では、農水省の本気度も問われると思います。
(構成 榊田みどり)








