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ゼミナール

現場に役立つ労務管理③ 労災保険の特別加入をすすめた理由

2026年07月17日

 皆さん、ハインリッヒの法則をご存じでしょうか。労働災害の分野で最もよく知られている事故の発生確率に関する法則です。2024年、農作業中死亡事故数は287人でした。


 死亡事故というのは、もっとも悲しい事故で、これ以上のものはありません。この

 皆さん、ハインリッヒの法則をご存じでしょうか。労働災害の分野で最もよく知られている事故の発生確率に関する法則です。2024年、農作業中死亡事故数は287人でした。


 死亡事故というのは、もっとも悲しい事故で、これ以上のものはありません。この287という数字をハインリッヒの法則「1対29対300」にあてはめると、年間287件の「重大な災害」、8323件の「死亡まではいかない事故」、86100件の「ヒヤリハット」となります。これを365日で割ると、農業の世界では毎日236件程度のヒヤリハットがあり、22件の死亡まではいかない事故が発生していることになります。これが身近なものと言わずして何と言えばよいでしょうか。


 ヒヤリハットには、「トラクターのバランスが一瞬崩れてヒヤッとした」「ハウス作業中、暑さでクラッとしたが、水を飲んで立ち直った」などがあります。この程度の事故にはならなくてもヒヤッとしたことは、皆さんの中ではいくらでもあるのではないでしょうか。また、それに対する備えは十分でしょうか。


 このような考えから、私は地元の生産者に対して労災の特別加入をすすめることとしました。08年以降は、リーマンショックによる大不況の時期で、当初、設立に積極的でなかった京都府労働局の担当者も、「雇用の受け皿に農業を」、と話にのってくれるようになりました。私にとっては小さくとも大きなことでした。


 そして11年、特定農作業従事者団体「京都農業有志の会」を設立することとなりました。卸売なども行っていたため、市場関係者やバイヤーを招いて勉強会など積極的に活動しました。 しかし、私が考える「農業を社労士として支援する」形ではなかった気がしていました。やはり、「雇用」というものが地元では無かったからです。生産者からの「雇用するなら仕事を作らないといけない」この言葉がひっかかっていました。


@特定社会保険労務士  橋本將詞

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