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ゼミナール

現場に役立つ労務管理④ 農業における変形労働時間制

2026年07月24日

 前回、生産者からの「雇用するなら仕事を作らないといけない」という言葉に引っ掛かったという話をしました。農業は、季節による繁閑の差が大きく、冬になれば農作業そのものが少なくなり、仕事がない時期もあります。雇用していたらそんな時どうするのか、

 前回、生産者からの「雇用するなら仕事を作らないといけない」という言葉に引っ掛かったという話をしました。農業は、季節による繁閑の差が大きく、冬になれば農作業そのものが少なくなり、仕事がない時期もあります。雇用していたらそんな時どうするのか、そこから「仕事を作らないといけない」という言葉が出てきたのだと思います。


 ただ、繁閑の大きい仕事は、農業以外にも多くあり、月の中に繁閑がある仕事は1カ月単位、季節によって繁閑がある仕事は1年単位の変形労働時間制を取り入れて、労働時間管理ができます。農業も同様です。


 仕事を作るため、今まで作っていなかったコマツナを始めたという話をよく聞きました。それが高く売れるならいいですが、売れないなら要らないのです。


 1年単位の変形労働時間制は、1年以内の期間を平均して週40時間となる範囲で、特定の日や週に法定労働時間を超えて労働させることができる制度です。春夏に業務が集中し、秋冬に業務が少なくなるならば、秋冬の労働時間を減らして、春夏を増やすことができます。この制度の考え方を使えば、無理に1年を平均して仕事を作らなくても月給で雇用できるのです。


 農業に特化した社会保険労務士として活動していくため、労災保険制度加入に加え、「農業における労働時間管理」これが業務の大きな柱になりました。


 ただ、労働基準法で定める変形労働時間制をそのまま農業に当てはめると、無理なところがあります。法では、特定の週、日に法定労働時間を超えることができるとあります。しかし例えば、播種の時期に明日雨が降るのが確実で今日種播きをしないと、土が乾くまで播種できない、土が乾くのを待てば、播種が遅れ収穫がその分遅れることになります。自然を相手にする農業では当たり前ですが、他産業と比べると独特な事情もあるのです。


 次回は変形労働時間制の導入例に触れたいと思います。



@特定社会保険労務士  橋本將詞

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