2427

はじめての農業委員会③ 農業委員と推進委員

2026年10月23日

 2015年(平成27)の農業委員会の制度改正において、農地等の利用の最適化の推進に関する事務(法第6条第2項)が農業委員会の必須業務として位置付けられ、農業委員とは別に農地利用最適化推進委員が新設されました。


 改正前は、農業委員が、委員会

 2015年(平成27)の農業委員会の制度改正において、農地等の利用の最適化の推進に関する事務(法第6条第2項)が農業委員会の必須業務として位置付けられ、農業委員とは別に農地利用最適化推進委員が新設されました。


 改正前は、農業委員が、委員会の審議・決定行為と各地区の農地利用調整等の活動の二つの役割を果たしていましたが、推進委員の設置により農業委員との機能分担を図り、農地等の利用の最適化に向けた農業委員会の現場活動が充実・強化されました。推進委員の中心的な役割は、担当地区の農業実態を十分に把握・分析し、「遊休農地の発生防止・解消」「農地利用の集積・集約化」「担い手の確保」の働き掛けといった現場密着の活動を行うことです。


 推進委員は農業委員会が委嘱しますが、その際、農地等の利用の最適化の推進が進んでいる市町村(遊休農地率1%以下かつ担い手への農地の集約化率70%以上)や農地面積の少ない市町村(北海道800㌶以下、都府県200㌶以下)は委嘱しなくても良いこととされています。推進委員の定数は、農業委員会の区域内の農地面積(㌶)を100で割った数(1未満の端数は切り上げ)以下となっていますが、推進委員を委嘱する農業委員会は、農業委員の定数が従前の半数程度とする仕組みとされたことから、両委員が密接に連携し、二人三脚による協力体制を構築して現場活動のマンパワーを強化していく必要があります。


 一方、農業委員と推進委員の併存配置については、農業委員会の現場から運営体制の課題などが指摘され、推進委員の設置に関する見直し要望がなされてきた経緯があります。「地域計画」の実現とブラッシュアップの取り組みが重要課題となる新たな局面で、農地等の利用の最適化の推進を担う農業委員会の機能を地域の実情に応じて最大限に発揮できる人員・組織体制の在り方について、改めて制度面も含めた検討が求められています。


@一般社団法人全国農業会議所 元専務理事 柚木 茂夫 

有料会員に登録すると会員限定の有料記事もお読みいただけます