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【農作業を安全に】 無人航空機の適正利用④

2026年07月03日

 無人航空機を用いた農薬散布などの事業は、操縦者、補助者、運航者、機体製造者が連携して実施している。事故防止にあたっては、関係者が情報を共有して再発防止に取り組むことが重要だ。

 なお、農薬散布にかかる無人航空機事故は、国土交通省の定義による

 無人航空機を用いた農薬散布などの事業は、操縦者、補助者、運航者、機体製造者が連携して実施している。事故防止にあたっては、関係者が情報を共有して再発防止に取り組むことが重要だ。

 なお、農薬散布にかかる無人航空機事故は、国土交通省の定義による事故と農水省が定める農薬事故に分類される。

 国土交通省が取りまとめた用途別の事故統計(2024年度)によると、農薬散布に関する事故が全体の7割ほどで、事故防止、安全対策の徹底が望まれる。


 運輸安全委員会は、航空事故調査報告書を公表している。事故を起こさないためには、操縦者は、基本的な操縦操作を確実に習得し、緊急停止操作を迅速かつ的確に実施できるように定期訓練を行い、操縦技量の維持・向上に努める必要がある。また、事業の時期が特定の時期に集中することが想定される場合には、必要に応じ慣熟飛行を行うなど、操縦感覚を回復させてから作業を行うことが重要だ。なお、事業の実施にあたっては、関連法令を十分に理解し、確実に順守することが求められる。


 補助者は、操縦者と同じ目的を共有し、飛行中の状況把握や安全監視を行う。また、立ち入り管理や周囲への周知など、地上での安全確保も担う。


 教習実施者は、事業開始前に操縦技能の復習や慣熟を行えるように訓練機会を提供するなど、支援体制を整備することが望まれる。また、講習を受講する操縦者が飛行承認の要件や航空法令を正しく理解し制度を順守できるよう、講習内容を充実させることが求められる。


 機体製造者には、誤操作を防止するエラープルーフ設計を取り入れ、誤操作が発生した場合でも、被害を最小限に抑えるための設計などを取り入れた無人航空機の開発が望まれる。


 ドローンによる農薬散布は、農作業の効率化、作業者の農薬直接暴露の削減、重労働からの解放に期待が高まる一方でトラブルの報告事例も増加している。事故の再発防止には、事故原因の「操縦ミス、作業現場の確認不足」「機体・装置やバッテリーなどの不具合」「気象条件(風雨、雷)の急変」「航空法順守違反」への対応が必要だ。


 なお、危被害防止のため、散布作業の開始前から終了後までの各工程で安全チェックも必要となる。

 主な確認事項は次のとおり。


 ①事前の準備=機体の登録・登録番号表示、許可・承認申請、定期点検、ゴルフ場へ散布する場合は、農薬使用計画書の提出、散布区域の作業地図作成、周辺住民へのお知らせ、確認事項(天気予報、ドリフトの危険性のあるもの、障害物など、薬剤の登録内容(農薬ラベル))

 ②散布当日の確認事項=天候(風向、風速)、日常点検(飛行前点検)、バッテリー、風下の他作物・有機圃場、第三者の立ち入り、水管理、希釈水・薬剤、体調、保護具、熱中症対策

 ③散布後の確認事項=散布圃場の散布液漏れ(過剰散布)、散布量の過不足、農薬空容器の処分、機体・散布装置の洗浄、洗浄液の処分、飛行日誌への記録、作業記録簿への記録、飛行後点検

 運航者の皆さまには、作業への慣れによる慢心や「わかっているだろう、見ているだろう」という思い込みは捨て、安全対策の基本に立ち戻り、安全な運航をお願いしたい。

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