外国人材が見る日本① インドネシア・バリ島 農業の就労ニーズは確実に存在


農業で働く外国人労働者が6万人を突破した。多くの産地で欠かせない戦力として定着する一方で、国際的な人材獲得競争は激化している。「選ばれる国」「選ばれる産地」の確立が急務だ。送り出し国の現状を4回にわたって紹介する。
東南アジアにある人口2
農業で働く外国人労働者が6万人を突破した。多くの産地で欠かせない戦力として定着する一方で、国際的な人材獲得競争は激化している。「選ばれる国」「選ばれる産地」の確立が急務だ。送り出し国の現状を4回にわたって紹介する。
東南アジアにある人口2億7900万人のインドネシア。現在、日本の農業現場で最も活躍するのがこの国の若者だ。農業分野の特定技能外国人の約4割、約1万4千人のインドネシア人が各地で日本の農業を支える。
同国のバリ島は観光業が有名だが、農業も盛んで郊外には水田風景が広がる。世界遺産になっている巨大な棚田「テガララン・ライステラス」も残っている。
インドネシアは人口の9割近くがイスラム教だが、バリ島では人口の約9割がヒンドゥー教を信仰する。そのため、イスラム教の厳格なハラール規定がなく、この島の出身者は日本の一般的な食事に適応しやすいという特徴もある。
制度説明会に200人参加
全国農業会議所は2025年7月にインドネシアのバリ島にあるテンパサールを訪問した。日本の農業や日本で働くための制度などを紹介して、今後も安定的に人材を送り出してもらうためだ。
国立ウダヤナ大学農学部ホールでの制度説明会には、現地の送り出し機関職員や学生ら約150人、オンライン参加約50人が出席。日本の農業就労への関心は高い。インドネシア農業省も来場し、「両国の農業分野での人材交流や日本の高い農業技術を学んできてほしい」と学生に呼びかけた。
個別相談会では学生らから、「農閑期の仕事はどうなるのか」「生活環境や住居、移動手段は」「就労前に必要な日本語力や資格は」といった具体的な質問が相次いだ。日本から同行した農業者が業務内容や生活支援、農作業の技術習得の進め方などを説明すると、学生らは真剣に聞き入っていた。農業者は「意欲が高く、長期的な戦力として期待できそう」と好感触だった。
他に比べ農業の情報少ない
視察先の日本語学校では、介護業や宿泊業への就労希望が多い一方、日本の農業界で働きたいという潜在的ニーズも確実に存在する。しかし、日本の農業で働きたくても日本からの求人情報が他分野と比較すると少ないという声もあった。
インドネシア人材は、日本の受け入れ農家からの評価が高く、今後も有力な送り出し国として期待できる。現在、日本で働いているインドネシア人材を大切に育成しながら、業務内容やめざせる将来像をわかりやすく発信することで、さらなる優秀な人材の獲得につながるだろう。








