猫ヒーリングで充電 漫画家・コラムニスト 辛酸なめ子
時々猫からエネルギーを吸収し、充電している、というのがマイSDGsのサイクルです。といっても、愛猫は前に天に召されてしまい、今は猫の写真を眺めたり、動物園にマヌルネコなどのネコ科を見にいったり、近所の神社の猫に会いにいったり、猫がいるカフ
時々猫からエネルギーを吸収し、充電している、というのがマイSDGsのサイクルです。といっても、愛猫は前に天に召されてしまい、今は猫の写真を眺めたり、動物園にマヌルネコなどのネコ科を見にいったり、近所の神社の猫に会いにいったり、猫がいるカフェを訪れたりするくらいです。猫の写真を見るだけでも脳内からオキシトシンが分泌され、ストレス低減やリラックス効果が得られるそうなので、もはや安上がりな健康習慣です。
そんな中、夜道でたまに遭遇するハチワレのかわいい猫さんがいます。名前はわかりませんが、赤い首輪をしているのでおそらく女の子だと思われます。近所の家で飼われている猫がたまに外を散歩しているのでしょう。夜道を歩いていて、気配を感じ、路地をチラッと見ると猫のシルエットが視界に入り、近づいて挨拶する、という流れです。先日も数カ月ぶりにその猫と遭遇。「こんばんは」と声をかけると「ニャンニャン!」と答えてくれました。そのあと予想外の展開に。なんと猫が目の前にゴロンと転がり、お腹を見せてきたのです。しかもアスファルトの上でゴロゴロと体勢を変えながら、いかにも撫でて、というボディランゲージ。抑えきれず、手を伸ばしてお腹をモフらせていただきました。猫はこちらを見上げながら転がり続けました。夜道で人目をはばかりつつ撫でる至福の時。それと同時に背徳感が押し寄せます。満足したのか、猫はふと立ち上がって道を渡り、一軒家に帰っていきました。中から飼い主の「どこへ行っていたの?」という声が。
その時、他に家庭がある猫と関係を持ってしまったという罪悪感に襲われました。まるで私のことを待っていたかのように夜道に佇んでいた猫。あちらから誘ってきたとはいえ、人さまの猫であることには変わりありません。
これからも猫に誘われたらあらがえないと思いますが、背徳感で分泌されるドーパミンやアドレナリンにも病みつきになりそうです。
◇次号は9月4日付








