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コラム・社説

主張

現場は志ある挑戦者を待つ 新規就農者チャレンジ事業

2026年05月15日

 米大リーグで昨年から挑戦を続ける菅野智之投手。当時35歳の挑戦に懐疑的な意見もあった。しかし、今季も順調に白星を重ねている。菅野投手は、積み上げた経験こそが強みであり、挑戦に年齢は関係ないことを証明している。この「年齢の壁」を打ち破る精神

 米大リーグで昨年から挑戦を続ける菅野智之投手。当時35歳の挑戦に懐疑的な意見もあった。しかし、今季も順調に白星を重ねている。菅野投手は、積み上げた経験こそが強みであり、挑戦に年齢は関係ないことを証明している。この「年齢の壁」を打ち破る精神は農政にも現れている。昨年度補正予算に新設された「新規就農者チャレンジ事業」だ。

 同事業は、既存の「経営発展支援事業」と同様、認定新規就農者の機械・施設導入などの取り組みを支援するもの。最大の特徴は、これまでの49歳以下という年齢制限を一気に65歳未満へと緩和した点にある。これにより、定年後のセカンドキャリアとして新たに農業を始める人でも申請可能になった。加えて、すでに経営発展支援事業を活用した場合も成果目標を達成すれば申請可能だ。

 補助上限は個人で最大1500万円、法人で3千万円。円安や、資材価格高騰が続く厳しい経営環境において、この手厚い資金供給は、初期投資や事業拡大、さらにはスマート農業導入への強力な追い風となるはずだ。

 担い手の高齢化と人材不足が叫ばれる昨今、もはや農業では年齢を理由に諦める必要はない。セカンドキャリア組など、他業界で培った組織管理や経営の知見は、停滞する地域農業を動かす新たな武器になる。菅野投手のように年齢を言い訳にしないチャレンジ精神で農業に飛び込んできてほしい。

 幅広い世代の挑戦を後押しする今回の新事業の措置は、農業を誰もがいつでも志せる産業へと変える大きな一歩だ。新たな挑戦者が次々と現れることが、地域農業の未来を切り拓く道となる。志ある者の登場を現場は切に待っている。

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