外国人材の育成就労制度 「選ばれる職場」をつくろう

2026年09月11日

 外国人材は、「技能実習制度」が廃止され、来年4月から「育成就労制度」へと転換する。この新制度では特定技能1号への連続性が強まり、外国人材が農村で長く働き、地域や産地を支える機会が一層増えていくだろう。


 一方、世界的に賃金格差が縮まり、人材

 外国人材は、「技能実習制度」が廃止され、来年4月から「育成就労制度」へと転換する。この新制度では特定技能1号への連続性が強まり、外国人材が農村で長く働き、地域や産地を支える機会が一層増えていくだろう。


 一方、世界的に賃金格差が縮まり、人材獲得競争が激しさが増す中、日本は「選ばれる立場」にある。外国人材を短期的な労働力として捉えるのではなく、共に成長する仲間として、将来展望を描ける環境を経営者がつくれるかが問われている。


 育成就労への転換の本質は、受け入れ人数を増やすことではない。一人一人を育て、その成長を経営の力に変えることにある。


 パスポートの取り上げや差別的な扱い、暴力など、人権を侵害する行為は決して許されない。国籍にかかわらず、全ての従業員が安心して働き、成長できる職場づくりは、持続可能な農業経営の前提である。適正な労務管理や安全衛生対策を徹底し、技能向上や日本での生活を支えることも受け入れ側の責任だ。


 最低賃金の上昇などで人件費負担が増し、経営環境は厳しさを増す。それでも、人材確保だけを目的にせず、人材育成を通じて生産性を高め、産地の維持・発展につなげる視点が必要だ。外国人材が力を発揮できる経営は、日本人にとっても働きやすい経営で、よい人材が集まる経営でもある。


 全国農業会議所では、海外説明会や産地講習会などの受け入れ支援に加え、雇用環境の改善や農業労災、安全対策の普及にも取り組んでいる。新制度の開始を機に、適正な受け入れとより安全な職場づくりを進めることが、外国人材に選ばれ、共に成長する第一歩となる。

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