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アニマルウェルフェア プチ生物研究家・谷本雄治

2026年10月16日

 「ケージフリーエッグ入り海老(えび)炒飯(チャーハン)」――先日、ある中華料理店で食べたメニューです。


 店員さんによると、鶏をケージに入れずに自由に運動できるように飼育する「平飼い」方式の卵とのことで、ストレスが軽減され、品質も良くなるこ

 「ケージフリーエッグ入り海老(えび)炒飯(チャーハン)」――先日、ある中華料理店で食べたメニューです。


 店員さんによると、鶏をケージに入れずに自由に運動できるように飼育する「平飼い」方式の卵とのことで、ストレスが軽減され、品質も良くなることが期待されるようです。


 外国人旅行者も多く訪れるお店なので、このようなアニマルウェルフェアへの配慮がセールスポイントになるのでしょう。


 私には今一つ味や品質の違いは分かりませんでしたが、近くのスーパーで探したところ、普通の卵の2倍から3倍の価格で販売されていました。


 鶏をケージに入れ、何段にも重ねて飼育する従来の方式と比べ、面積当たりの飼養羽数が少なくなるので、これも価格差に反映されているようです。


 土地の狭い日本で、飼育コストの増嵩(ぞうすう)を伴う動物福祉をどこまで追求するのか、とても難しい問題ですが、消費者が価格により選択できるのは悪くない仕組みに思えます。


 農家の高齢化や減少が進む中で、AIやロボット農機などを駆使したスマート農業が推進されています。その一環で、果樹農業の分野でも、人やロボットが効率的に作業できるよう、枝をV字型や垂直に整える工夫が行われています。

 初めてそのような果樹を見た時、合理性は理解しつつも、少し気の毒で申し訳ない気持ちになりました。


 日本では、あらゆる事物に八百万(はちやおよろず)の神々が宿るとされ、樹齢が何千年の大木を御神木として崇拝することも間々あります。


 意識を持たない植物に福祉の概念はないのでしょうが、同じ感情を持つ方もおられるのではないでしょうか。


 同様に、日々の食事の前に、米や野菜や家畜の命を「いただきます」と言うのも、家畜の供養のために畜魂碑(ちくこんひ)を建立するのも、同じ心情だと思います。


 近年、アニマルウェルフェアへの配慮が国際的な潮流となっていますが、このような心情も大切にしながら社会実装を進めてほしいと思います。


◇次回は11月20日付

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