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【暑熱対策特集】猛暑時代の酪農経営~乳用牛の暑熱対策は『夜』が勝負~③

2026年07月03日

 今夏も猛暑の予想が出ており、安定的な生乳の生産には乳用牛の暑熱対策の重要性が一層高まっている。そこで、乳用牛の繁殖低下防止対策について、北里大獣医学部の鍋西久氏に解説してもらった。


牛舎環境「見える化」が第一歩、乳牛と人の感覚に大きな違い

 

 今夏も猛暑の予想が出ており、安定的な生乳の生産には乳用牛の暑熱対策の重要性が一層高まっている。そこで、乳用牛の繁殖低下防止対策について、北里大獣医学部の鍋西久氏に解説してもらった。


牛舎環境「見える化」が第一歩、乳牛と人の感覚に大きな違い

 最後に強調したいのは、「測定できないものは管理できない」ということです。


 私たちの研究では、日最高THIや日平均THIよりも、日最小THIが繁殖成績や乳量との関連が強いことが分かりました。つまり、朝一番の牛舎環境を把握することが重要なのです。人が「まだ涼しい」と感じる環境でも、乳牛にとってはすでにストレスとなっている場合があります。


 私たち人間の感覚と乳牛の感覚には大きな違いがあります。そのため、勘や経験だけに頼るのではなく、温湿度やTHIを継続的に測定しながら対策を進めることが重要です。暑熱ストレスを客観的に評価し、対策の効果を確認するためにも、牛舎環境の「見える化」は欠かせません。


おわりに


暑熱対策は生産性守る「投資」


 暑熱対策はコストではなく、生産性を守るための投資です。

 今後は全国どの地域においても暑熱ストレスへの対応が必要になるでしょう。特に重要なのは、夜間に牛をしっかり冷やし、日最小THIをできるだけ低く抑えることです。そのためには、自分の牛舎環境を正しく把握し、優先順位の高い対策から着実に実施することが重要です。

 夏の暑熱ストレスを秋冬まで持ち越さないためにも、早めに暑熱ストレスを察知し、無駄のない効果的な対策に取り組んでいただきたいと思います。

北里大学獣医学部動物資源科学科 動物飼育管理学研究室 鍋西 久

終わり


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