生産者・小売業者・消費者で課題解決へ 米をめぐる市場動向と消費拡大への取り組み③



生産者と実需者のマッチングを支援し、コメの市場動向に詳しい株式会社アグリ・プラン代表取締役社長の八木俊明氏に今後のコメ市場の動向や消費拡大における地域の取り組みを聞いた。
卸は倉庫と資金繰り課題 過剰在庫や顧客の減少も
現状の米の消費・流通
生産者と実需者のマッチングを支援し、コメの市場動向に詳しい株式会社アグリ・プラン代表取締役社長の八木俊明氏に今後のコメ市場の動向や消費拡大における地域の取り組みを聞いた。
卸は倉庫と資金繰り課題 過剰在庫や顧客の減少も
現状の米の消費・流通事情をわかる範囲でお伝えしよう。
昨年の米騒動では、生産者も小売りも消費者も業務用実需者も、思わぬ災難だったり久ぶりの収入拡大だったりと、立場の違いによって受け取りかたが違うことだろう。
益を感じた側は「これが当然、今までが安すぎた」との感想を持ち、損と感じた側は「今さらの米不足を農水省は何をやってんだ」とおかんむりだった。そんなお互いの意識のすれ違いのなかでも26年産米の作付けが着々と生産現場では進んでいる。
現在の米卸最大の課題は大手中堅は倉庫問題と資金繰りだろう。
昨年と違い米余りの状況が発生するかも知れず、米卸の多くは26年産の収穫量を気にしている。その理由は備蓄米の入庫の動きで倉庫が満杯になる恐れがいまだにあるからだといわれている。
高値で仕入れた現物売れず
また、中小の米卸にとっては資金繰り問題があるだろう。6月現在でも昨年高値で仕入れた現物が市場で一向に売れず、在庫になっている。一時はそれらの在庫を損切りしても市場に出す雰囲気があったがその時期を逸した感がある。そうすると田植えが終わり全国的な作付けが見えた段階で古米の処理ということもありえるのではないか。
(一財)日本米穀商連合会が発行する日米連NEWS第39号に興味深い記事があった。同会の132会員を対象とした調査だが、実際の米穀店主の気持ちを表していると思う。設問のうち、「『業務用』や『家庭用米』を問わず、顧客からどのような要望や問い合わせがあるか」=グラフ1=と「経営上の直近の課題について」=グラフ2=が消費者との接点を表している。
グラフ1は昨年の米騒動の影響が残っている。グラフ2は米小売りの現状を表しているといえる。過剰在庫と顧客の減少が米小売店の問題として認識できるだろう。
生産者も同様に悩み、問題を持っているかもしれない。取引する際の参考にされたらと思う。
また、米穀安定供給確保支援機構(米穀機構)の「米の消費動向調査結果(令和8年3月分)」から見る消費の動向では、昨年の米騒動の煽りを受けて対前年比の消費量が総体で約300㌘のダウン、前年3月に比べ少々減った模様。
今年の3月では米価の動向が明確に出ず、高いものと安いものが入り乱れ、消費者も購入に困っていた。6月現在は精米5㌔当たり3千円台も現れ、以前の米売り場に戻ってきた。果して26年産はどのようになるのだろうか。注目していきたい。
◇◇◇
最後に長く全国農業新聞で米の流通について書いてきたことで、同紙を読む方々にお世話になった。厚くお礼申し上げたい。今年でペンを置きたいと存じます。丼飯に栄光あれ!
終わり








